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【完全版】障害支援区分とは?1〜6の判定基準・申請の流れと受けられるサービスを徹底解説

【完全版】障害支援区分とは?1〜6の判定基準・申請の流れと受けられるサービスを徹底解説

障害のある方が、日常生活や社会生活を送るうえで必要な福祉サービスを利用するために欠かせないのが「障害支援区分」です。言葉自体は聞いたことがあっても、「具体的にどのような基準で1〜6の区分が判定されるのか」「自分の区分ではどのサービスが受けられるのか」「どのように申請すればいいのか」など、詳しく分からないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、障害支援区分の基本的な制度概要から、具体的な調査項目、最新のデータを用いた認定状況の割合、区分ごとに利用可能な障害福祉サービス一覧、そして申請から判定までの具体的な流れを網羅的に解説します。

これから初めてサービスの利用申請を考えている方や、ご家族のサポートをされている方は、ぜひ本記事を参考にしていただき、適切な支援を受けるための第一歩を踏み出してください。

1. 障害支援区分とは?(制度の概要と目的)

「障害支援区分」とは、障害者総合支援法に基づき、障害のある方に対して「どれくらいの福祉サービス(支援)が必要か」を客観的に示すための基準のことです。支援の必要度が低い方から順に「区分1」から最も支援の必要度が高い「区分6」までの6段階で判定され、基準を満たさない場合は「非該当」となります。

以前は「障害程度区分」という名称で呼ばれていましたが、平成26年(2014年)4月に現在の「障害支援区分」へと名称および内容が変更されました。この制度見直しの大きな目的は、身体障害だけでなく、知的障害や精神障害の特性(パニックやこだわりなどの行動障害、コミュニケーションの困難さなど)を判定に適切に反映させることでした。これにより、多様な障害の特性に応じた公平な支援が行われるようになっています。

また、一度認定された障害支援区分には「有効期間」が定められています。原則として3年間有効とされていますが、障害の状態が変動しやすいと判断されるケースでは、数ヶ月から1年など短期間に設定されることもあります。有効期間の満了が近づくと自治体から更新の通知が届くため、引き続きサービスを利用する場合は再度認定調査を受ける必要があります。

2. 【データで見る】障害支援区分(1〜6)の認定状況割合

実際に、全国でどれくらいの方がどの区分に認定されているのでしょうか。

厚生労働省が公表している審査判定実績のデータを見ると、支援の必要性が比較的高いとされる区分への認定が多く見られる傾向があります。

以下の表は、令和3年10月から令和4年9月までの1年間に行われた、全国の障害支援区分の審査判定実績をまとめたものです。

判定結果件数(件)割合(%)
非該当480.0%
区分14,8721.6%
区分257,07219.1%
区分364,28821.5%
区分455,84418.6%
区分544,42514.8%
区分673,01924.4%
合計299,568100.0%

※出典:厚生労働省「障害支援区分の審査判定実績(令和3年10月〜令和4年9月)」

データを見ると、最も多い認定は支援度が一番高い「区分6」の24.4%であり、次いで「区分3」の21.5%となっています。区分2から区分6にかけて広く分布していることがわかります。この結果から、障害の種類や個々の特性によって必要な支援量が大きく異なるため、全国の市町村審査会を通じて、一人ひとりの実態に合わせた個別かつ丁寧な判定が行われていることが読み取れます。

3. 障害支援区分の判定基準:6つの区分と調査項目

障害支援区分の判定は、自治体の調査員による面接調査(認定調査)と、主治医による意見書をもとに総合的に行われます。面接調査では、全国共通の「80項目の調査」が実施されます。この80項目は、単に「できる・できない」だけを評価するものではなく、「一部介助が必要か」「見守りや声かけが必要か」といった、実際の生活における手間の度合いを測る内容になっています。

80項目の調査内容は、主に以下の5つのカテゴリーに分かれています。

  1. 運動・動作等の関連項目(12項目)寝返り、起き上がり、座位保持、歩行、移乗など、身体の基本的な動きに関する項目です。
  2. 生活・世話の関連項目(16項目)食事、排泄、入浴、衣服の着脱、口腔清潔など、日常生活を営むうえでどのような身体的・精神的な介助が必要かを確認します。
  3. 意思疎通等の関連項目(6項目)視力や聴力といった感覚機能のほか、自分の意思の伝達や、他者からの指示の理解など、コミュニケーションの状況を見ます。
  4. 行動障害の関連項目(34項目)パニック、強いこだわり、自傷行為、大声を出してしまう、急に飛び出すなど、知的障害や精神障害のある方に多く見られる行動特性について細かく確認します。項目の数が最も多く、精神面でのサポートの必要性を重視しています。
  5. 精神・身体等の関連項目(12項目)てんかん発作の頻度や、過呼吸、睡眠状態、嚥下(飲み込み)の困難さなど、医療的なケアや精神状態の安定に関する項目です。

これら80項目の調査結果をコンピュータに入力して「一次判定」を行い、その後、一次判定の結果と特記事項、医師の意見書を照らし合わせ、市町村審査会(医療や福祉の専門家で構成)が最終的な「二次判定」を下します。

4. 区分別!利用できる主な障害福祉サービス一覧

障害支援区分が決定すると、その区分に応じて利用できる公的サービスが決まります。障害福祉サービスは、大きく分けて日常生活のサポートを目的とする「介護給付」と、自立や就労に向けたスキルアップを目的とする「訓練等給付」の2種類があります。

ここでは、区分ごとにどのようなサービスが受けられるのかを分かりやすく表にまとめました。

サービス名サービス内容対象となる主な要件(区分等)
居宅介護(ホームヘルプ)自宅にヘルパーが訪問し、入浴・排泄・食事などの身体介護や家事援助を行う区分1以上(※一部要件あり)
短期入所(ショートステイ)介護者が病気や休息を必要とする際、施設に短期間宿泊して生活の介護を受ける区分1以上
生活介護昼間に施設へ通い、入浴・排泄・食事の介護や創作的活動、生産活動の機会を提供する区分3以上(※50歳以上は区分2以上)
施設入所支援夜間や休日、施設に入所している方に対して入浴や排泄、食事などの介護を行う区分4以上(※50歳以上は区分3以上)
同行援護視覚障害により移動が著しく困難な方の外出時に同行し、移動や代筆などの支援を行う区分等の制限なし(※別途認定基準あり)
行動援護行動上著しい困難がある方の外出時における危険回避や、移動中の介護支援を行う区分3以上かつ行動関連項目の点数が基準以上
重度訪問介護重度の肢体不自由や知的・精神障害があり、常に介護が必要な方への総合的な長時間の支援区分4以上かつ特定の項目が基準以上
療養介護医療と常時の介護を必要とする方に、病院で機能訓練や療養上の管理・介護を行う区分5以上(※進行性難病等の場合は区分6)
就労継続支援(A型・B型)一般企業での就労が困難な方に働く場を提供し、知識や能力の向上を支援する区分の要件なし
共同生活援助(グループホーム)世話人の支援を受けながら、地域で数人の利用者と共同生活を送る区分の要件なし

※お住まいの市区町村や個人の状況、年齢によって利用条件が一部異なる場合があります。

たとえば、「就労継続支援」や「グループホーム」といった訓練等給付のサービスは、障害支援区分の認定がなくても(あるいは非該当でも)利用できるケースが多くなっています。一方で、「生活介護」や「重度訪問介護」のように、日常生活における身体的・精神的な負担が大きく、一定以上の支援が必要であると認められた区分の方のみが利用できる介護給付のサービスも存在します。自分が必要としているサービスがどの区分に該当するのか、事前に自治体の窓口で確認しておくことが重要です。

5. 障害支援区分の申請から判定までの流れ(5ステップ)

障害福祉サービスを利用するためには、まずお住まいの市区町村へ申請を行い、区分認定を受ける必要があります。ここでは、具体的な手続きの流れを5つのステップで解説します。

1.市区町村の窓口へ相談・申請:まずは福祉担当窓口へ。

お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口へ行き、サービスの利用希望を伝えて申請書を提出します。この際、現在の生活状況や、ご家族の負担、どのような困りごとがあるのかをしっかりと担当者に伝えることが大切です。

2.認定調査の実施:80項目の聞き取り調査。

市区町村の認定調査員が自宅や施設を訪問し、本人や家族から日常生活の状況について聞き取りを行います。前述した「80項目の調査」はこの段階で実施されます。普段できていることだけでなく、調子が悪いときや時間がかかっていることなど、ありのままを伝えることが重要です。

3.医師の意見書の作成:

市区町村からの依頼に基づき、主治医が「医師意見書」を作成します。医療的な観点から、どのような精神的・身体的支援が必要かを示す重要な書類となります。普段から主治医とコミュニケーションを取り、生活上の具体的な困りごとを共有しておきましょう。

4.一次判定(コンピュータ判定):

ステップ2の認定調査(80項目)の結果をもとに、全国共通の判定ソフトを使用してコンピュータによる一次判定が行われます。これは客観的な基準で支援の必要度(時間)を算出するプロセスです。

5.二次判定(市町村審査会)と結果通知:

一次判定の結果、認定調査の際の特記事項、そして主治医の医師意見書を総合的に踏まえ、医療や保健、福祉の専門家で構成される「市町村審査会」で審査が行われます。ここで最終的な「障害支援区分」が決定され、申請者に受給者証と併せて結果が通知されます。

通常、申請を行ってから区分の認定結果が通知されるまでには、約1ヶ月〜2ヶ月程度の期間がかかります。サービスをできるだけ早く利用したい場合は、余裕を持って早めに窓口へ相談・申請することをおすすめします。

6. 障害支援区分の認定調査で正しく状態を伝えるコツ

障害支援区分の判定において最も重要なプロセスが、調査員による聞き取り調査(認定調査)です。しかし、初対面の調査員に対して自分の状態を正確に伝えるのは意外と難しいものです。

面接という緊張感や、「だらしないと思われたくない」という無意識のプライドから、普段はできないのに「できる」と答えてしまったり、その日はたまたま調子が良くて自力で動けてしまったりするケースが少なくありません。これでは、日頃の苦労や必要な支援量が正しく判定に反映されず、本来必要な区分よりも低く判定されてしまうリスクがあります。

正しく伝えるための最大のコツは、「普段の生活の様子をメモに残しておくこと」です。

例えば、「食事は自分でできるが、食べこぼしが多くその後の掃除を家族がしている」「入浴は一人でできるが、お湯の温度調整ができず火傷の危険があるため、常に見守りと声かけが必要」「月に数回パニックを起こし、その時は2時間がかりで落ち着かせている」など、具体的なエピソードや「介助者の見えない手間」を箇条書きでまとめておき、面接当日に調査員に渡すか読み上げるようにしましょう。「一番調子が悪い時の状態」や「介助者がいないと成立しない部分」を包み隠さず伝えることが、適切な認定につながります。

7. 判定結果に納得できない場合の対処法

通知された障害支援区分の結果が、実際の自分の状態や必要な支援量に合っていないと感じることもあるかもしれません。「区分が低すぎて、希望していた生活介護が受けられない」といったケースです。

もし、決定された区分にどうしても納得がいかない場合は、結果を知った日の翌日から起算して「3ヶ月以内」に、各都道府県に設置されている「障害者介護給付費等不服審査会」に対して審査請求(不服申立て)を行うことが法的に認められています。

ただし、審査請求の手続きには専門的な知識が必要であり、時間と労力が非常にかかります。そのため、まずは慌てずに、お住まいの市区町村の担当窓口や、日頃お世話になっている相談支援専門員に「なぜこの区分になったのか(どの項目の評価が低かったのか)」理由を確認することをおすすめします。その上で、区分変更の再申請(状態区分変更申請)を行ったり、現在の区分のままで利用できる代替サービスを探したりする方が、結果的にスムーズな解決策となることが多いです。

8. まとめ

障害支援区分は、障害のある方が自分らしい生活を送り、適切な福祉サービスを受けるために非常に重要な指標となる制度です。区分1から区分6までの段階によって、利用できるサービスの種類や上限が変わるため、ご自身の現在の状態を正しく調査員や主治医に伝えることが何よりも大切になります。

認定調査の際には「たまにできること」を「いつもできる」と回答せず、ありのままの生活の困難さを伝えるよう心がけてください。これからサービスの利用や申請を検討されている方は、まずはお住まいの自治体の障害福祉担当窓口や、地域の相談支援事業所へ気軽に相談してみましょう。専門家のアドバイスを受けることが、適切な支援へとつながる確実な第一歩となるはずです。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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