ジョブジョブ 転職ノウハウ

【データ量No.1】保育士の最新データ完全版!給料・離職率・人数の実態を徹底解説

【データ量No.1】保育士の最新データ完全版!給料・離職率・人数の実態を徹底解説

保育士という職業について、「お給料はどれくらい?」「離職率が高いって本当?」「全国に保育士は何人いるの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。保育士への就職・転職を検討している方や、保育業界の動向を知りたい方にとって、客観的な「データ」に基づいた正確な情報は不可欠です。

しかし、インターネット上には古い情報やイメージ先行の不正確な情報も散見されます。そこで本記事では、厚生労働省などの公的機関が発表している信頼性の高い統計調査を基に、保育士に関するあらゆるデータを網羅的にまとめました。

データ量No.1を目指し、人数、給料、労働時間、離職率から将来性まで、最新の動向を分かりやすく徹底解説します。この記事を読めば、保育業界の「今」と「リアルな実態」がすべて理解できるはずです。

1. 保育士の「人数・年齢・男女比」に関するデータ

まずは、日本の保育業界を支えている保育士の基本的な属性(人数、年齢、男女比)についてデータを見ていきましょう。世間一般のイメージと、実際のデータにはどのような違いがあるのでしょうか。

保育士登録者数と実働人数のギャップ

日本全国で保育士資格を保有している人の数(登録者数)と、実際に保育所等で働いている人の数(実働人数)には大きな乖離があります。このギャップは「潜在保育士」と呼ばれ、保育業界における長年の課題となっています。

項目データ(概数)備考
保育士登録者数約 170万人保育士資格を保有し、各都道府県に登録している総数
就業中の保育士数約 65万人実際に保育施設などで保育士として働いている人数
潜在保育士数約 105万人資格を持ちながら保育士として就業していない人数

上記の表の通り、資格保有者のうち実際に保育士として働いているのは全体の4割弱に留まっています。6割以上の人が資格を活かしていない背景には、結婚・出産によるライフスタイルの変化や、後述する待遇面・労働環境の問題が絡んでいると推測されます。国や自治体は、この100万人規模の「潜在保育士」の復職支援に注力しています。

男女比と平均年齢の実態

次に、実際に働いている保育士の男女比と平均年齢のデータを確認します。

項目男性女性全体平均
割合(男女比)約 5.0%約 95.0%100%
平均年齢33.5歳38.2歳38.0歳
平均勤続年数6.5年8.0年7.9年

保育士は圧倒的に女性が多い職業であり、現在も約95%を女性が占めています。しかし、過去10年間の推移を見ると、男性保育士の数は徐々に増加傾向にあります。力仕事や防犯面での役割、多様な保育観の提供という観点から、男性保育士の需要は高まっており、今後はさらに男女比のバランスに変化が生じることが予想されます。平均年齢は38歳前後と、全産業の平均(約43歳)と比較するとやや若い傾向にあります。

2. 保育士の「給料・年収」に関するリアルなデータ

保育士を目指す上で最も気になるのが「お金」に関するデータです。「保育士は給料が安い」というイメージが定着していますが、近年のデータを見るとその状況は大きく改善されつつあります。

保育士の平均年収・月給の推移

厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに、保育士の平均年収および月給の推移をまとめました。

年次平均月給(所定内給与額)年間賞与(ボーナス等)平均年収(推定額)
2013年約 21.0万円約 55万円約 307万円
2016年約 22.5万円約 60万円約 330万円
2019年約 24.5万円約 70万円約 364万円
2022年約 26.0万円約 75万円約 387万円
直近データ約 26.5万円約 80万円約 398万円

※平均年収は「平均月給×12ヶ月+年間賞与」で算出。

表から読み取れる通り、過去10年間で保育士の平均年収は約90万円近く上昇しています。この大幅な改善の裏には、国が主導して行っている「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」などの処遇改善加算制度があります。役職(職務分野別リーダー、専門リーダー、副主任保育士など)に就くことで、月額5千円から最大4万円の給与上乗せが行われる制度が浸透したことが、全体の平均年収を押し上げる要因となっています。

全産業平均との比較

給与水準が上がっているとはいえ、全産業の平均年収(約450万〜460万円程度)と比較すると、依然として50万円以上の差が存在します。しかし、自治体によっては独自の家賃補助制度(月額最大8万2千円の宿舎借り上げ支援事業など)や就職準備金の貸付を導入している地域もあり、これらを含めた「実質的な可処分所得」で考えると、他業種と遜色ない水準で生活できるケースも増えています。

3. 保育士の「働き方・労働時間」に関するデータ

給料だけでなく、働く環境のデータも重要です。保育士は子どもたちの命を預かる責任重大な仕事であり、労働環境の実態はどのようになっているのでしょうか。

平均労働時間と残業の実態

公的な統計データによると、保育士の月の所定内労働時間は約165時間、所定外労働時間(残業時間)は月平均「4〜5時間程度」と記録されています。この数字だけを見ると「残業が少ない優良な職業」に思えます。

しかし、このデータには注意が必要です。民間のアンケート調査等を見ると、公的データには表れない「持ち帰り残業」や「サービス残業」が常態化している実態が浮かび上がります。

労働の実態(民間アンケート等参考)データ・割合
公的な月間平均残業時間4.5時間
持ち帰り残業をしている人の割合約 60〜70%
持ち帰り残業の主な内容1位: 行事の準備、2位: 指導案・日誌の作成、3位: 壁面製作

ICT(情報通信技術)システムの導入により、タブレットでの出欠管理や連絡帳アプリの活用を進める保育園が増加しています。これにより、書類作成にかかる業務負担は徐々に軽減傾向にありますが、依然として施設ごとのIT化の進み具合によって、労働環境に大きな格差が生じているのが現状です。

4. 保育士の「離職率・退職理由」に関するデータ

「保育士は離職率が高い」とよく言われますが、実際のデータはどのような数値を示しているのでしょうか。退職の理由と合わせて分析します。

最新の離職率と他業種との比較

厚生労働省の調査データに基づく、保育士の離職率は以下の通りです。

産業・職業平均離職率
私営保育所(保育士)約 10.7%
公営保育所(保育士)約 5.9%
全産業平均約 14.2%
医療・福祉業界全体約 13.5%

驚くべきことに、データ上では保育士の離職率(約9〜10%台)は、全産業の平均(約14%台)よりも低い数値となっています。公営保育所(公務員保育士)の離職率が極めて低く全体を押し下げている面もありますが、私営保育所に絞っても全産業平均より低い水準です。「保育士=すぐ辞める」という世間のイメージは、データ上では必ずしも正しくないことが分かります。

保育士が辞める理由ランキング

離職率自体は平均的であっても、辞断を決意する深刻な理由が存在します。保育士が退職を選ぶ理由のトップ5は以下のデータに集約されます。

順位退職・離職の理由割合
第1位職場の人間関係(園長や同僚との不和など)約 33.5%
第2位給料・賞与等の待遇への不満約 29.2%
第3位仕事量が多い(持ち帰り残業、行事負担など)約 27.7%
第4位労働時間が長い・休暇が取れない約 24.9%
第5位自身の結婚・出産・育児約 21.5%
※複数回答可のデータに基づく

最も多いのは「職場の人間関係」です。閉鎖的な空間で少人数の職員が連携して動く必要があるため、人間関係のトラブルが直接的なストレスに繋がりやすい傾向があります。待遇面の不満も依然として上位ですが、近年は処遇改善の影響もあり、給与よりも人間関係や労働環境(仕事量)を理由に辞めるケースが目立ってきています。

5. 保育士の「有効求人倍率・将来性」に関するデータ

最後に、保育業界の市場環境と将来性を示すデータを確認します。これから保育士を目指す人にとって、働き口があるのかどうかは死活問題です。

有効求人倍率の推移と地域差

有効求人倍率とは「求職者1人あたりに何件の求人があるか」を示す指標です。1.0を上回れば「仕事を探している人より、人手が欲しい企業の方が多い」ことを意味します。

年・月保育士の有効求人倍率全職種の有効求人倍率
年間平均(直近数年)約 2.5倍 〜 3.0倍約 1.1倍 〜 1.3倍
求人のピーク期(1月頃)約 3.5倍以上–

保育士の有効求人倍率は、全職種平均の約2倍以上の高水準で推移しています。これは圧倒的な「売り手市場(求職者が有利な状況)」であることを示しています。特に東京、神奈川、大阪などの都市部では求人倍率がさらに高く、就職・転職において施設選びの選択肢が非常に豊富です。

今後の保育士需要と将来性

少子化が進む日本において「子どもの数が減れば保育士は不要になるのではないか」という懸念を持つ方もいます。しかし、データからは異なる事実が見えてきます。

共働き世帯の増加により、0歳〜2歳の低年齢児の保育ニーズは高く、さらに「多機能化する保育施設(病児保育、夜間保育、一時預かりなど)」への対応が求められています。また、国が推進する配置基準の見直し(1歳児、4・5歳児に対する保育士の配置人数を手厚くする方針)が実現していけば、子どもの総数が減っても、求められる保育士の数はむしろ増える計算になります。したがって、保育士の将来性は極めて安定していると言えます。

6. まとめ:この記事のポイント

数多くのデータを基に、保育士のリアルな実態を解説してきました。世間のイメージとデータによる事実の違いに驚かれた部分もあったのではないでしょうか。

そのまま転職活動や業界研究に活かせるよう、本記事で解説した重要なデータを簡潔にまとめます。

この記事のポイント

  • 人数とギャップ:資格保有者は約170万人いるが、就業中の実働人数は約65万人。100万人以上の「潜在保育士」が存在する。
  • 給料は上昇傾向:国の処遇改善策により、過去10年で年収は約90万円アップ。直近の平均年収は約398万円。
  • 労働環境の課題:公的な残業時間は月平均5時間未満だが、約6割の保育士が「持ち帰り残業」を経験しており、ICT化による業務削減が急務。
  • 離職率の真実:保育士の離職率は約10%前後であり、全産業平均(約14%)よりも実は低い。退職理由の1位は「人間関係」。
  • 圧倒的な将来性:有効求人倍率は常に2.5倍以上の超売り手市場。配置基準の見直しや共働き世帯の増加により、少子化でも需要は高い。

保育業界は国を挙げての待遇改善が進んでいる過渡期にあります。労働環境を整え、ICT化を進めている優良な保育園も確実に増えています。正確なデータをもとに業界の動向を把握し、ぜひ自分に合った理想の働き方を見つけてください。

なるほど!と思ったらシェアしよう!

この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

「転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部」は、医療、介護、保育の求人サイト「ジョブジョブ」の運営メンバーによる記事編集部門です。医療・介護・保育・福祉・美容・ヘルスケアの仕事に関わる方に向けた、今後のキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

あわせて読みたい記事

おすすめの新着求人