ジョブジョブ 転職ノウハウ

【2026年最新】扶養手当とは?家族手当との違いや金額相場・所得制限を徹底解説

【2026年最新】扶養手当とは?家族手当との違いや金額相場・所得制限を徹底解説

毎月の給与明細に記載されていることもある「扶養手当」や「家族手当」。これらは従業員の生活をサポートするための重要な福利厚生の一部ですが、「どのような条件で支給されるのか」「配偶者のパート収入がいくらまでなら手当をもらえるのか」など、詳しい制度内容を把握しきれていない方も多いのではないでしょうか。

特に2026年(令和8年)には大規模な税制・社会保険制度の改正が行われ、これまで基準とされてきた「年収103万円の壁」が大きく変動しました。企業の扶養手当の支給要件(所得制限)も、この国の税制や社会保険の基準に連動していることが多いため、最新のルールを正しく理解しておくことは家計管理において非常に重要です。

この記事では、扶養手当と家族手当の違い、配偶者や子どもに対する支給金額の相場データ、2026年最新の所得制限(年収の壁)の条件などを分かりやすく徹底解説します。ご自身の勤務先の制度を確認し、最大限に制度を活用するための参考にしてください。

1. 扶養手当とは?家族手当との違い

企業が従業員に対して支給する手当には様々な名称がありますが、「扶養手当」と「家族手当」は混同されやすい言葉の筆頭です。いずれも法律で支給が義務付けられているものではなく、企業が独自に就業規則や賃金規程で定めている法定外福利厚生(任意の手当)にあたります。

それぞれの一般的な定義と違いは以下の通りです。

項目扶養手当家族手当
対象者の前提原則として「税法上または社会保険上で従業員の扶養に入っていること」が条件扶養の有無にかかわらず「家族(配偶者や子どもなど)がいること」が条件
主な支給条件配偶者の年収に上限(所得制限)が設けられていることが多い子どもの人数や同居の有無などを基準に一律支給されることがある
目的扶養家族を抱える従業員の経済的負担を軽減するため家族を持つ従業員に対する生活保障や定着率向上のため
制限の厳しさ厳格(毎年、配偶者の所得証明書などの提出を求められるケースが多い)比較的緩やか(戸籍謄本や住民票などで家族関係を証明できればよいケースもある)

多くの企業では、名称が「家族手当」であっても、実態としては「税法上の扶養に入っていること」を支給条件としている場合が多く、両者は実質的に同じ意味で使われることが少なくありません。ご自身の勤務先の制度がどのような条件になっているかは、名称にとらわれず「賃金規程」を直接確認することが確実です。

厚生労働省の「就労条件総合調査」などのデータによると、家族手当や扶養手当の制度を導入している企業は全体の約70%以上にのぼり、日本企業の代表的な福利厚生として根付いていることがわかります。

2. 扶養手当・家族手当の金額相場と支給データ

企業から支給される扶養手当の金額は、企業規模や業種によって異なりますが、一般的な相場は存在します。ここでは、人事院の「職種別民間給与実態調査」や厚生労働省の各種データをもとに、扶養手当の平均的な支給金額を表にまとめました。

対象となる家族1ヶ月あたりの平均支給額支給額のボリュームゾーン備考・特徴
配偶者約 14,000円 〜 16,000円10,000円 〜 20,000円共働き世帯の増加により、配偶者手当を減額・廃止する企業も増加傾向
子ども(1人目)約 8,000円 〜 10,000円5,000円 〜 10,000円少子化対策の一環として、配偶者手当を削り子ども手当を増額する企業が増加
子ども(2人目以降)約 8,000円 〜 10,000円5,000円 〜 10,000円企業によっては2人目、3人目と金額が加算されるケース(例:3人目は15,000円など)もある
父母(同居の親など)約 3,000円 〜 5,000円2,000円 〜 5,000円支給対象としている企業は少数派。要介護状態などの条件が付くことも多い

上記のデータからわかるように、配偶者に対する手当が最も高く設定されているケースが主流でした。しかし近年は、年間およそ十数万円から二十万円程度の所得の底上げになるこの手当の配分先が、配偶者から子どもへとシフトしつつあります。

3. 【2026年最新】扶養手当の支給条件と所得制限(年収の壁)

扶養手当の支給において最も重要になるのが「所得制限」です。企業は一般的に、国が定める税制や社会保険の「年収の壁」を基準にして、扶養手当の支給条件を設定しています。

2026年(令和8年)には、基礎控除等の引き上げにより、税制上の「年収の壁」が歴史的に大きく変動しました。これまで「103万円の壁」として知られていた所得税の非課税ラインは178万円に引き上げられ、配偶者控除・扶養控除の基準も136万円に拡大しています。

これに伴い、企業が設定する扶養手当の条件も、以下のような基準のいずれかを採用するケースに分かれています。

企業の支給条件の基準具体的な年収ライン(2026年最新)制度の背景と意味
税法上の扶養基準年収 136万円以下2026年以降、配偶者控除や一般の扶養控除の対象となる上限金額。従来の「103万円(または123万円)」から引き上げられた基準。
社会保険上の扶養基準年収 130万円未満配偶者や子どもが、会社員の従業員の健康保険の被扶養者になれる上限金額(月額約10.8万円)。この基準は2026年以降も据え置かれています。
独自の定額基準企業が独自に定めた額(例: 年収 150万円)国の制度改正に左右されず、自社で「この金額までは生活援助が必要」と独自に設定しているパターン。
所得税の非課税基準年収 178万円以下2026年から本人の所得税がかかり始める新しいライン。ここまで条件を緩和する企業も一部で見られます。

企業によって「税法上の基準(136万円)」と「社会保険上の基準(130万円)」のどちらを扶養手当の支給要件にしているかは異なります。

例えば、パートタイムで働く配偶者の年収が135万円になった場合、税法上(136万円以下)の扶養には入りますが、社会保険上(130万円未満)の扶養からは外れます。もし勤務先の扶養手当の条件が「社会保険の被扶養者であること」となっている場合、年収135万円では扶養手当の支給がストップしてしまうため、注意が必要です。

4. 扶養手当を受け取るための申請方法と注意点

扶養手当は、家族が増えたり配偶者が退職して扶養に入ったりした際に、自動的に支給されるものではありません。従業員自らが会社へ申請手続きを行う必要があります。

手続きに必要な一般的な書類と申請の流れは以下のデータ表の通りです。

必要書類目的と証明内容提出のタイミング
扶養手当支給申請書会社指定のフォーマットで、対象となる家族の氏名、生年月日、収入見込みなどを申告する結婚、出産、配偶者の離職時など
配偶者の所得証明書(課税証明書・源泉徴収票)企業の定める所得制限(年収の壁)を超えていないことを客観的なデータで証明する申請時、および毎年の年末調整・現況届の時期
健康保険被扶養者異動届の控え社会保険上の扶養に入ったことを証明する(※社会保険の扶養を支給条件としている企業の場合)申請時
住民票・戸籍謄本従業員本人との家族関係や同居の事実を証明する申請時(マイナンバーでの代用が可能な企業も増加)

最も注意すべき点は、配偶者のパート収入が繁忙期などで一時的に増加し、企業が定める所得制限を超えてしまった場合です。事後報告で制限を超過していたことが判明した場合、過去に遡って扶養手当の返還を求められるトラブルも実際に発生しています。配偶者の収入がボーダーラインに近い場合は、定期的に収入見込みを算出し、会社の担当部署へ相談することが重要です。

5. 近年のトレンド:企業による扶養手当の見直しと今後の展望

現在、多くの日本企業において「扶養手当(特に配偶者手当)」のあり方が根本的に見直されています。厚生労働省も「配偶者手当がパートタイム労働者の就業調整(いわゆる働き控え)の要因になりうる」として、企業に対して制度の見直しを強く促しています。

企業が行っている扶養手当の具体的な見直しトレンドは以下の通りです。

見直しの方向性具体的な内容とデータ従業員への影響とメリット
配偶者手当の段階的廃止約3割〜4割の企業がすでに配偶者手当を廃止、または縮小に向けて動いている配偶者が「手当をもらうために年収を抑えよう」と働き控えをする必要がなくなる
子ども手当への原資振り替え廃止した配偶者手当の予算を、子ども手当の増額にあてる(例: 子ども1人につき1万円→1.5万円への増額など)子育て世代の従業員に対して、手厚い経済支援をピンポイントで行うことができる
年齢制限の引き上げ子どもに対する手当の支給期間を「18歳(高校卒業)まで」から「22歳(大学卒業)まで」に延長する企業が増加教育費の負担が最も重くなる大学生年代の時期に、継続して金銭的サポートを受けられる

2026年の大幅な税制改正(103万円の壁の引き上げ)をきっかけに、これまで「年収103万円以下」を支給要件としていた企業は、就業規則の改定を迫られています。このタイミングで、単に上限金額を新しい基準(136万円や178万円)に変更するだけでなく、時代に合わせて「子ども手当への一本化」へと制度を移行する企業が今後ますます増加していくことが予測されます。

この記事のポイント

  • 扶養手当と家族手当の違い:一般的に「扶養手当」は税金や社会保険の扶養に入っていることが条件となり、厳しい所得制限が設けられていることが多いです。
  • 金額相場:配偶者は月額14,000円前後、子どもは1人あたり月額10,000円前後が平均的なデータです。
  • 2026年の所得制限:税制改正により所得税の壁は178万円、税法上の扶養基準は136万円に引き上げられましたが、社会保険の壁(130万円未満)は据え置かれているため、企業がどちらを基準にしているかの確認が必要です。
  • 事前の確認と申請:支給には自己申告が必要であり、所得制限を超過した場合は手当の返還を求められるリスクがあるため、配偶者の収入管理には注意が必要です。
  • 今後の見直し動向:共働き世帯の増加や政府の要請を背景に、配偶者手当を廃止・縮小し、その分を子ども手当の増額へと振り替える企業が増加しています。

なるほど!と思ったらシェアしよう!

この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

「転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部」は、医療、介護、保育の求人サイト「ジョブジョブ」の運営メンバーによる記事編集部門です。医療・介護・保育・福祉・美容・ヘルスケアの仕事に関わる方に向けた、今後のキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

あわせて読みたい記事

おすすめの新着求人