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チームナーシングとは?看護方式の特徴やメリット、実際の働き方を徹底解説

チームナーシングとは?看護方式の特徴やメリット、実際の働き方を徹底解説

看護師として働くうえで、勤務先の病院や病棟がどのような「看護方式」を取り入れているかは、日々の業務内容や働き方に直結する非常に重要なポイントです。なかでも、日本の多くの医療機関で古くから導入され、現在も主流となっている代表的な看護方式が「チームナーシング」です。

これから看護師を目指す学生の方や、転職を検討している現役看護師の方のなかには、「チームナーシングって具体的にどのような働き方をするの?」「プライマリーナーシングなどの他の看護方式と何が違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、チームナーシングの基本的な仕組みや目的から、チームリーダーとメンバーそれぞれの具体的な役割、他の看護方式との違いについてわかりやすく徹底解説します。メリット・デメリットも包み隠さずお伝えしますので、ご自身の思い描く理想の働き方と照らし合わせながら読み進めてみてください。

1. チームナーシングとは?基本的な仕組みと目的

チームナーシングとは、病棟に所属する看護師をいくつかのチーム(グループ)に分け、そのチーム単位で一定数の患者さんを受け持ち、看護ケアを提供する方式のことです。通常、1つの病棟を2〜3つのチームに分割し、それぞれのチームにリーダーと複数のメンバーを配置します。

この看護方式の最大の目的は、「多様なスキルや経験を持つ看護師が協力し合うことで、患者さんに対して安全かつ均一な質の高い看護を提供する」ことにあります。

ベテラン看護師、中堅看護師、そして新人看護師が同じチーム内に混在するため、お互いの長所を生かし、経験不足を補い合いながら業務を進めることができます。一人の看護師がすべての責任を負うのではなく、チーム全体で患者さんの治療と療養生活をサポートしていくのが、チームナーシングの根幹となる考え方です。

2. チームナーシングにおける役割分担と働き方

チームナーシングが円滑に機能するためには、チーム内の明確な役割分担が不可欠です。ここでは、日々の業務における「チームリーダー」と「チームメンバー」の具体的な働き方について紹介します。

チームリーダーの役割

チームリーダーは、その日の勤務においてチーム全体をまとめ上げる司令塔のような存在です。出勤すると、まずは受け持つ患者さん全員のカルテや申し送り事項を確認し、その日の業務量や患者さんの重症度を把握します。そのうえで、メンバーの経験値やスキルを考慮しながら、「誰がどの患者さんのケアをメインで担当するか」という業務の割り振りを決定します。

勤務中は、メンバーからの報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を随時受け、必要に応じて医師への報告や指示受けを行います。また、メンバーが業務を抱え込んでいないか、ケアに遅れが生じていないかを常に俯瞰して把握し、忙しいメンバーがいればサポートに入ったり、手の空いているメンバーにヘルプを頼んだりといった采配を振るうのもリーダーの重要な仕事です。

チームメンバー(看護師)の役割

チームメンバーは、リーダーから割り振られた担当患者さんに対して、直接的な看護ケアを提供します。バイタルサインの測定、点滴の管理、清潔ケア、保清、排泄介助などが主な業務となります。

メンバーにとって最も重要な働き方は、「リーダーへのこまめな報告」です。患者さんの状態に少しでも変化があった場合や、ケアの過程で疑問が生じた場合は、独断で判断せずに必ずリーダーへ報告し、指示を仰ぎます。また、自分に割り当てられた業務が早く終わった場合は、同じチーム内で忙しくしている他のメンバーのフォローに回るなど、チームワークを意識した主体的な行動が求められます。

3. 他の代表的な看護方式との違い

看護方式にはチームナーシング以外にもさまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解することで、チームナーシングの特性がより明確になります。以下の比較表をご覧ください。

看護方式名基本的な仕組みメリットデメリット
チームナーシングチームを編成し、チーム全体で複数の患者を受け持つ方式。教育体制が整いやすく、個人の負担が軽減される。責任の所在が曖昧になりやすく、個別性のある深い関わりが難しい。
プライマリーナーシング1人の看護師が、1人の患者を入院から退院まで一貫して受け持つ方式。患者との間に強い信頼関係を築きやすく、個別性の高いケアができる。担当看護師の能力によってケアの質に差が出やすく、個人の精神的負担が大きい。
モジュール型継続受け持ち方式チームナーシングとプライマリーの中間。チーム内で少人数のモジュールを作り、継続して受け持つ。チームのフォローを受けながらも、継続的な個別ケアを提供できる。チーム編成や業務分担が複雑になりやすく、スタッフ間の調整に手間がかかる。
機能別看護方式「検温」「点滴」「処置」など、業務内容ごとに担当者を分けて行う方式。業務の効率が非常に高く、タスクを迅速にこなすことができる。患者を全体的に捉えることが難しく、作業的になりがちで患者の満足度が下がりやすい。

プライマリーナーシングとの比較

プライマリーナーシングは「1対1」の関わりを重視し、担当看護師(プライマリーナース)がその患者さんの看護計画の立案から評価まで全ての責任を持ちます。患者さんとの深い信頼関係が築ける一方で、経験の浅い看護師にとってはプレッシャーが大きくなる傾向があります。対してチームナーシングは「チーム対複数」の関わりであり、責任が分散されるため、精神的な負担は軽くなります。

モジュール型継続受け持ち方式との比較

モジュール型は、チームナーシングの「協力体制」とプライマリーナーシングの「継続性」のいいとこ取りを狙った方式です。チームをさらに小さなグループ(モジュール)に分け、そのモジュール内で特定の患者さんを継続して受け持ちます。チームナーシングよりも患者さんとの関係性が深くなりやすいですが、シフト調整や業務の割り振りが複雑になるという側面があります。

4. チームナーシングで働く3つのメリット

チームナーシングを導入している病院で働くことは、看護師にとって多くのメリットをもたらします。大きく分けて以下の3つの利点が挙げられます。

新人・若手看護師への教育やフォローがしやすい

チームナーシング最大のメリットは、教育体制が機能しやすい点です。チーム内には必ず経験豊富なリーダーや先輩看護師が配置されているため、新人看護師は常に誰かの目が行き届いた環境で働くことができます。わからないことや不安な処置があればすぐに相談できる環境が整っており、医療事故(インシデント)の防止にも大きく貢献します。現場で先輩の技術を直接見ながら学べるため、着実なスキルアップが期待できます。

チーム全体で患者情報を共有でき、ケアの質が均一化する

カンファレンスや申し送りを通じて、チーム全体で担当患者さんの情報を細かく共有します。そのため、もし特定の患者さんのケアに悩む場面があっても、チームのメンバー全員でアセスメントし、より良い看護計画を話し合うことができます。特定の看護師のスキルや知識に依存することがないため、どの患者さんに対しても一定水準以上の質の高い看護ケアを提供することが可能になります。

看護師個人の業務負担や精神的プレッシャーが軽減される

医療現場では、急変の対応や緊急入院の受け入れなど、予期せぬ事態が頻繁に発生します。プライマリーナーシングのように一人で責任を抱え込む方式の場合、こうした突発的な出来事に対応する際にかかる精神的ストレスは計り知れません。しかしチームナーシングであれば、リーダーの指示のもとでメンバー同士が助け合い、業務を分担・カバーし合うことができるため、一人ひとりの肉体的・精神的な負担が大幅に軽減されます。

5. チームナーシングのデメリット・注意点

一方で、チームナーシングにはいくつか注意すべきデメリットも存在します。転職や就職を考える際には、こうしたマイナス面も理解しておくことが大切です。

患者さんとの深い信頼関係を築きにくい場合がある

チーム単位で患者さんを診るため、日によって患者さんのケアを担当する看護師が変わります。そのため、患者さんからすると「昨日と今日で担当の人が違う」「誰に相談していいのかわからない」といった不安を抱かせてしまう可能性があります。看護師側からしても、一人の患者さんとじっくり向き合い、退院まで深く関わっていくという実感は得にくく、やりがいを感じにくいと感じる人もいるかもしれません。

責任の所在が曖昧になりやすい

「みんなで診る」という意識が強くなる反面、何か問題が起きた際や、ケアの抜け漏れがあった際に「誰が責任を持って対応すべきだったのか」が曖昧になりがちです。情報の伝達漏れ(言った・言わない)がインシデントに直結することもあるため、チーム内でのコミュニケーションや記録の徹底が他の看護方式以上に求められます。

リーダーの力量によってチームの雰囲気が左右される

チームナーシングの成否は、チームリーダーのマネジメント能力に大きく依存します。リーダーが業務の割り振りを誤ったり、メンバーのフォローに手が回らなかったりすると、特定のメンバーに極端な負担がかかり、不満が蓄積してしまいます。また、リーダーとの相性が合わない場合、その日の業務全体に大きなストレスを感じることになるのも、チームナーシング特有の難しさと言えます。

6. チームナーシングでの働き方はこんな人におすすめ!

ここまでの特徴やメリット・デメリットを踏まえると、チームナーシングでの働き方は以下のようなタイプの方に強くおすすめできます。

  • 協調性があり、チームで協力して目標を達成することに喜びを感じる人
  • 経験が浅く、先輩からの指導やフォローを受けながら着実に成長したい新人・若手看護師
  • ブランクがあり、いきなり一人で重い責任を負うことに不安を感じている復職希望の看護師
  • 周囲の状況を観察し、困っている仲間がいれば自ら進んでサポートに入ることができる人

逆に、一人の患者さんとじっくり時間をかけて深い関係性を築きたい「個別性の高い看護」を追求したい方にとっては、少し物足りなさを感じる環境かもしれません。

7. まとめ:チームナーシングは「協力」と「共有」が鍵となる看護方式

チームナーシングとは、複数の看護師がチームを組み、それぞれの経験やスキルを活かして協力しながら複数の患者さんを受け持つ看護方式です。リーダーを中心に情報を共有し、業務を分担することで、看護師個人の負担を減らしつつ、安全で均一なケアを提供できるという素晴らしい利点があります。

一方で、患者さんとの深い関係構築が難しかったり、コミュニケーション不足がミスに繋がったりといった注意点もあります。チームナーシングの現場で活躍するためには、何よりも「報告・連絡・相談」を怠らない姿勢と、仲間を思いやるチームワークが不可欠です。

現在就職や転職活動中の方は、応募先の医療機関がどのような看護方式を採用しているのかをしっかりと確認し、ご自身のキャリアビジョンや性格に合った働き方ができる環境を見つけてください。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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