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【成功事例つき】介護業界の採用戦略の立て方8選!課題と効果的な採用手法を徹底解説

【成功事例つき】介護業界の採用戦略の立て方8選!課題と効果的な採用手法を徹底解説

「求人を出しても全く応募が来ない」「せっかく採用してもすぐに辞めてしまう」など、介護スタッフの採用において頭を抱えている担当者の方は多いのではないでしょうか。超高齢社会を突き進む日本において、介護人材の需要は年々高まる一方で、慢性的な人手不足が業界全体の深刻な課題となっています。

周辺に多くの競合施設が存在する中で、自社にマッチした優秀な人材を確保するためには、従来のハローワークや求人誌に頼るだけの「待ちの採用」から脱却しなければなりません。現状を打破するためには、自社の魅力や課題を分析し、ターゲットに的確にアプローチするための「採用戦略」を緻密に練る必要があります。

本記事では、介護業界が抱える採用の現状と課題を整理した上で、今日から実践できる採用戦略の立て方を8つのステップで徹底解説します。さらに、効果的な採用手法の比較や、実際に採用難を乗り越えた法人の成功事例も紹介します。自社の採用活動を根本から見直し、安定した人材確保を実現するためのヒントとしてぜひお役立てください。

1. 介護業界における採用の現状と3つの課題

採用戦略を立てる第一歩は、業界全体がどのような状況に置かれているのか、どのような課題が存在するのかを客観的に把握することです。介護業界の採用活動が難航しやすい理由には、大きく分けて以下の3つの課題が存在します。

慢性的な人手不足と高い有効求人倍率

介護業界は他業種と比較しても、有効求人倍率が極めて高い水準で推移しています。厚生労働省などの調査データを見ても、介護関連職種の求人倍率は常に全職業の平均を大きく上回っています。これは、求職者1人に対して複数の施設からスカウトや求人が提示されている状況を意味します。つまり、求職者側が施設を「選べる」圧倒的な売り手市場となっているため、他社と同じような条件や打ち出し方では、見向きもされないのが現状です。

労働環境に対するネガティブなイメージの定着

世間一般において、介護職に対して「きつい」「汚い」「危険」という、いわゆる3Kのイメージがまだ根強く残っていることも、採用を難しくしている大きな要因です。近年はICT機器の導入や介護ロボットの活用、国による処遇改善加算などにより、労働環境や給与水準は劇的に改善されつつあります。しかし、そのポジティブな変化が求職者や社会全体に十分に伝わりきっていないため、異業種からの転職希望者や新卒学生の母集団を形成しにくいという課題があります。

早期離職による採用コストの高騰

苦労して採用したにもかかわらず、入社後数ヶ月で離職してしまうケースが多いことも介護業界の大きな悩みです。離職の主な理由としては、「人間関係のトラブル」「入社前に聞いていた条件や雰囲気とのギャップ」「教育体制の不備」などが挙げられます。早期離職が続くと、現場のスタッフの負担がさらに増して連鎖的な離職を引き起こすだけでなく、一人当たり数十万円から数百万円かかる採用コストが無駄になり、経営を圧迫する原因となります。

2. 【実践】介護業界における採用戦略の立て方8選

厳しい採用市場の中で勝ち抜くためには、場当たり的な募集ではなく、論理的な採用戦略が必要です。ここでは、効果的な採用活動を行うための戦略の立て方を8つのステップに分けて解説します。

① 採用目標(KGI・KPI)の明確な数値化

まずは「いつまでに」「どのような職種を」「何名」採用するのかという最終目標(KGI)を明確に設定します。その上で、最終目標を達成するために必要な中間目標(KPI)を逆算して設定します。例えば、1名の採用を成功させるために、「何人の応募が必要か」「面接には何人進むべきか」「内定辞退率はどの程度に抑えるべきか」といった数値を可視化します。数値目標があることで、活動の途中でどこにボトルネックがあるのかをすぐに把握できるようになります。

② 自社の強みと弱み(現状)の徹底分析

競合他社と比較した際の、自社の強みと弱みを客観的に分析します。給与や年間休日といったハード面だけでなく、「人間関係が良好」「資格取得支援が手厚い」「最新の介護機器を導入して身体的負担が少ない」といったソフト面も洗い出します。同時に弱みも把握し、面接の場で正直に伝えつつ「現在どのように改善に取り組んでいるか」をセットで語れるように準備しておくことが、求職者からの信頼獲得につながります。

③ ターゲットとなるペルソナの設計

「誰でもいいから来てほしい」というスタンスでは、求人のメッセージが誰の心にも刺さりません。採用したい人物像(ペルソナ)を具体的かつ詳細に設計することが重要です。年齢、性別、これまでの経歴だけでなく、「どのような働き方を理想としているか」「仕事において何を重視するか(ワークライフバランスか、キャリアアップかなど)」といった価値観まで設定します。ペルソナが明確になれば、訴求するメッセージや選ぶべき採用手法がおのずと決まってきます。

④ 自社独自の魅力(EVP)の言語化

EVP(Employee Value Proposition)とは、企業が従業員に対して提供できる独自の価値や魅力のことです。設計したペルソナに対して、自社がどのようなメリットを提供できるのかを言語化します。例えば、子育て中の主婦(夫)をペルソナとした場合、「急な子どもの発熱でも休めるバックアップ体制」や「柔軟なシフト制」などが強力なEVPとなります。これを求人原稿や自社の採用サイトのトップに掲げることで、ターゲットの興味を強く惹きつけることができます。

⑤ 候補者体験(CX)の設計と向上

求職者が自社の求人を見つけ、応募し、面接を受け、入社するまでの一連の体験を「候補者体験(Candidate Experience)」と呼びます。この体験の質が悪いと、途中で辞退されてしまいます。問い合わせへの迅速で丁寧な返信、面接時の和やかな雰囲気作り、面接官の態度、職場見学の実施など、求職者が「この施設で働きたい」と思えるような心地よい体験を設計し、提供することが採用成功の鍵を握ります。

⑥ スピード感のある選考フローの構築

売り手市場の介護業界では、求職者は複数の施設に同時応募しているのが当たり前です。書類選考に何日もかけたり、面接の日程調整に手間取ったりしている間に、他社で内定が出て辞退されてしまうケースが後を絶ちません。応募があったらその日のうちに連絡を入れる、面接は原則1回で完了させる、可能であれば面接当日に内定を出すなど、選考スピードを極限まで速めることが他社に競り勝つための重要な戦略となります。

⑦ 適切な採用チャネル(手法)の選定

設定したペルソナが最も利用しているであろう求人媒体や採用手法を選定します。若手層を狙うならSNSやWebの求人検索エンジン、即戦力のミドル層を狙うなら専門の人材紹介会社やダイレクトリクルーティングなど、ターゲットの行動特性に合わせた手法を選ぶことが費用対効果を高めるポイントです。複数の手法を組み合わせる「採用ミックス」の視点も持ち合わせましょう。

⑧ 定着を見据えたオンボーディング戦略の策定

採用戦略は「入社してもらって終わり」ではありません。採用した人材が定着し、活躍して初めて採用成功と言えます。入社初日のオリエンテーション、専属の教育担当者(メンター)を付けるブラザー・シスター制度、定期的な面談(1on1)の実施など、新入職員が職場に馴染み、仕事の不安を解消できるような受け入れ体制(オンボーディング)を、採用活動を始める前から計画しておく必要があります。

3. 介護業界に最適な採用手法とその特徴

戦略を立てた後は、具体的な採用手法を実行に移します。ここでは、介護業界でよく利用される代表的な採用手法の特徴とメリット・デメリットを整理します。自社の予算と目的に合わせて最適なものを選択してください。

採用手法特徴メリットデメリット
求人検索エンジン
(Indeedなど)
ネット上の求人情報を一括検索できるサービス。無料から掲載可能で、圧倒的なユーザー数を誇る。運用次第で費用対効果が高い。上位表示させるためには運用ノウハウが必要。
人材紹介サービス条件に合う求職者をエージェントが紹介してくれる仕組み。採用が決定するまで費用が発生しない(完全成功報酬型)。即戦力を探しやすい。採用単価が非常に高い(年収の20〜30%程度)。
リファラル採用自社の従業員から、知人や友人を直接紹介してもらう手法。採用コストを大幅に抑えられる。企業風土にマッチしやすく離職率が低い。短期間で大量の採用を行うことには向いていない。
SNS採用
(Instagram、TikTok等)
SNSアカウントを運用し、日常風景やスタッフの声を直接発信する。施設のリアルな雰囲気や魅力を視覚的に伝えやすい。若年層へのリーチに強い。アカウントを育成し、効果が出るまでに時間がかかる。継続的な更新の手間がある。
自社採用サイト自社のホームページ内に採用専門の特設ページを作成する。文字数や写真の制限がなく、自社の魅力を100%伝えられる。他の媒体からの受け皿になる。サイト制作費がかかる。単体では集客力が弱いため、他媒体との連携が必須。

特に近年は、コストを抑えつつ施設のリアルな雰囲気を伝えられる「リファラル採用」と「SNS採用」の組み合わせに注力する法人が増加しています。また、どの媒体から応募するにしても、求職者は必ず事前に自社のホームページを確認するため、「自社採用サイト」のコンテンツを充実させておくことは全ての採用活動の基盤となります。

4. 介護業界の採用戦略・成功事例

ここでは、戦略的なアプローチによって採用難を乗り越え、人材確保に成功した介護施設の事例を2つ紹介します。

成功事例①:リファラル採用の制度化で離職率を大幅に改善

ある地方の特別養護老人ホームでは、人材紹介会社に依存した採用を行っていましたが、採用コストの高騰と早期離職に悩まされていました。そこで、職員からの紹介を促す「リファラル採用」を戦略の軸に据えることを決定しました。

ただ「紹介してほしい」と伝えるのではなく、紹介した側・された側の双方にインセンティブ(特別手当や有給休暇の付与)を支給する制度を整備しました。さらに、職員が知人に紹介しやすいように、施設の魅力や処遇改善の取り組みをまとめた「紹介用パンフレット」を作成して配布しました。

結果として、年間で10名以上の採用に成功し、採用コストを従来の3分の1以下に削減。何より、気心の知れたスタッフがいることで新入職員の安心感に繋がり、定着率が飛躍的に向上しました。

成功事例②:ペルソナの見直しとSNS発信で若手人材を獲得

あるデイサービスセンターでは、応募者の高齢化が進んでおり、次世代を担う20〜30代の若手スタッフの採用が急務でした。そこで、若年層のペルソナを再設計し、彼らが情報収集に利用するInstagramとTikTokを活用したSNS採用戦略に切り替えました。

堅苦しい業務内容の紹介ではなく、「スタッフ同士の和気あいあいとした昼休みの様子」や「最新の介護ロボットを使って楽に介助している動画」など、若者が気になる「職場のリアル」を週に3回継続して発信し続けました。

その結果、SNSを通じて「ここで働きたい」というダイレクトな問い合わせが増加。従来の求人媒体では出会えなかった、モチベーションの高い20代の未経験者の採用に複数名成功しました。

5. まとめ

介護業界における採用活動は、少子高齢化の影響もあり、今後さらに難易度が増していくことが予想されます。他社と同じように求人票を出して待っているだけでは、優秀な人材を獲得することは不可能です。

自社の抱える課題を冷静に分析し、「誰に」「どのような魅力を」「どの手段で」伝えるのかという採用戦略を緻密に立てることが、成功への最短ルートとなります。今回ご紹介した8つのステップ(目標設定、現状分析、ペルソナ設計、EVPの言語化、候補者体験の向上、選考スピードの適正化、適切な手法の選定、定着へのオンボーディング)を一つずつ実践してみてください。

採用活動は、一度仕組みを作れば終わりではなく、データを取りながら改善を続けるPDCAサイクルが不可欠です。まずは自社の強みを見つめ直し、求める人物像を明確にするところから、新たな採用戦略をスタートさせてみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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