ジョブジョブ 転職ノウハウ

【2026最新】薬剤師の勤務時間と平均残業は?職場別の実態を徹底比較!

薬剤師の勤務時間と平均残業は?職場別の実態を徹底比較!

「薬剤師の勤務時間は平均してどのくらいなのだろうか」「今の職場は残業が多くて辛いが、他の職場はどうなのだろうか」と疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。薬剤師の働き方は、調剤薬局、病院、ドラッグストア、製薬企業などの職場環境によって大きく異なります。営業時間に合わせた固定シフトで働くケースもあれば、夜勤や当直が発生するケース、さらには残業が常態化してワークライフバランスが崩れてしまっている職場までさまざまです。

この記事では、厚生労働省の最新の統計データをもとに、薬剤師の平均勤務時間や残業時間の実態を詳しく解説します。さらに、職場別の勤務時間やスケジュールの違い、残業が発生してしまう根本的な原因、そして勤務時間を適正にしてプライベートの時間を確保するための具体的な解決策まで網羅的にまとめました。自分に合った無理のない働き方を見つけたい方、労働環境の改善に向けて転職を検討している薬剤師の方は、ぜひ参考にしてください。

1. 薬剤師の平均勤務時間と残業の実態【最新データ】

薬剤師の所定内労働時間は、一般的な企業と同様に月160時間前後(1日8時間労働・週休2日ベース)に設定されていることがほとんどです。それに加えて発生する「残業時間」がどのくらいかによって、日々の負担は大きく変わります。客観的なデータを用いて実態を解説します。

1-1. 平均残業時間は月10時間(令和5年賃金構造基本統計調査)

厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模10人以上の事業所における薬剤師の1カ月あたりの超過実労働時間(残業時間に相当)は、平均約10時間となっています。これを1日あたりに換算すると、およそ30分程度の残業になります。

項目令和5年の実態データ(平均値)
1カ月の所定内労働時間約160〜165時間程度
1カ月の超過実労働時間(残業)約10時間
1日あたりの平均残業時間約30分程度

しかし、注意しなければならないのは、このデータには残業が比較的少ない企業内薬剤師などの数字も含まれている点です。実際に調剤業務をメインに行う調剤薬局、病院、ドラッグストアなどの臨床現場に絞り込むと、平均残業時間は月10〜20時間程度に増える傾向があります。職場によっては月30時間以上の残業が常態化している激務なケースもあり、「平均10時間」というデータはあくまで業界全体の目安として捉えておく必要があります。

1-2. 他の医療職との勤務時間・残業時間の比較

薬剤師の勤務状況をより客観的に把握するために、他の主要な医療系専門職の残業時間と比較してみましょう。同じく厚生労働省の統計データを基にした比較表は以下の通りです。

職種1カ月あたりの平均残業時間働き方や残業の主な背景
医師約20時間救急対応や当直業務が多く、長時間労働になりやすい
薬剤師約10時間職場による差が激しいが、全体としては中程度の長さ
看護師約6〜8時間夜勤はあるものの、シフト交代制が徹底されている場合が多い
歯科医師約3時間予約制のクリニックが多く、突発的な残業が発生しにくい

このように比較すると、薬剤師の残業時間は医師よりは少ないものの、歯科医師などに比べるとやや長い傾向にあることがわかります。薬剤師は、患者の波や急な処方箋の持ち込みに対応しなければならず、「自分の業務が終わるまで店を閉められない」という事情が残業時間を押し上げる要因になっています。

1-3. 企業規模や役職による残業時間の違い

勤務時間や残業時間は、勤めている企業の規模によっても変化します。例えば、従業員数が1,000人を超える大規模な企業(大手チェーンの調剤薬局や大型ドラッグストアなど)になると、平均残業時間は月12時間程度に増加する傾向が見られます。

企業規模月の平均残業時間背景・要因
10人〜99人(中小)約8〜9時間地域密着型の個人薬局などが多く、営業時間が短い
100人〜999人(中堅)約10時間複数店舗展開により、店舗間でのヘルプ応援等が発生しやすい
1,000人以上(大手)約12時間営業時間が長く、来客数や面で受ける処方箋枚数が非常に多い

また、管理薬剤師や薬局長といった役職に就いている場合は、通常の調剤業務に加えて、スタッフのシフト管理、医薬品の在庫管理、関係各所との打ち合わせなど多岐にわたる業務をこなす必要があります。定時内では事務作業が終わらず、閉店後に残って対応するため、役職者は月20〜30時間以上の残業が発生しているケースも珍しくありません。

2. 職場別!薬剤師の勤務時間とスケジュールの違い

薬剤師の勤務時間は、どの職場で働くかによって「時間帯」や「休日の取り方」が大きく変わります。ここでは代表的な職場である「調剤薬局」「病院」「ドラッグストア」「製薬企業」の4つについて、特徴を表を交えて徹底解説します。

2-1. 調剤薬局の勤務時間(固定時間とシフト制)

調剤薬局の勤務時間は、近隣にある門前クリニックや病院の診療時間に大きく依存します。一般的な内科や耳鼻科の門前薬局であれば、午前9時から午後18時頃までといった固定の勤務時間になることが多く、比較的規則正しい生活を送りやすいのが特徴です。

項目調剤薬局の勤務・労働環境の特徴
営業時間9:00〜18:00、または9:00〜19:00頃
休日日曜日、祝日、木曜または土曜の午後休みが多い
勤務形態固定シフト制が中心
残業の有無繁忙期(冬場の風邪や春の花粉症シーズン)に増えやすい

ただし、近年は医療モール内の薬局や、駅前で広域からの処方箋を受け付ける面対応薬局も増えており、営業時間が夜19時や20時まで延びている店舗もあります。この場合は、薬剤師間で早番と遅番に分かれたシフト制が導入されます。休日はクリニックの休診日である日曜・祝日が休みになることが多く、週末の予定が立てやすい職場と言えます。

2-2. 病院薬剤師の勤務時間(日勤・当直・夜勤)

病院で働く薬剤師は、入院患者の対応があるため、調剤薬局やドラッグストアとは全く異なる勤務体系となります。24時間体制で医療を提供する病院では、日勤だけでなく当直や夜勤が発生することが最大のポイントです。

勤務帯時間帯の例業務内容の特徴
日勤8:30〜17:30調剤業務、病棟での服薬指導、DI業務、カンファレンス参加
当直(夜勤)17:00〜翌9:00救急外来の対応、急変患者への注射薬等の払い出し

病院薬剤師は、チーム医療の一員として医師や看護師と連携して働くため、夕方からのカンファレンスへの参加や、急患・緊急入院の対応などで定時を過ぎてしまうことが多く、残業が発生しやすい傾向にあります。当直明けの日はそのまま帰宅できる病院もあれば、午前中だけ勤務して午後から休みになるケースもあり、病院の就業規則によって体力的な負担は大きく変わります。

2-3. ドラッグストアの勤務時間(長時間営業と早番・遅番)

ドラッグストアは小売業としての側面が強いため、顧客の利便性を高める目的で営業時間が非常に長く設定されています。午前9時や10時に開店し、夜は21時〜22時まで、中には24時間営業を行っている店舗も存在します。そのため、薬剤師の勤務形態は完全にシフト制となるのが基本です。

シフトの例勤務時間のイメージ主な業務内容と特徴
早番シフト8:30〜17:30開店準備、午前中の来客・処方箋対応、品出し、発注業務
中番シフト11:00〜20:00ピーク時のレジ応援、OTC医薬品の販売・相談対応
遅番シフト13:00〜22:00仕事帰りの来客対応、店舗の閉店作業、レジ締め

ドラッグストアでは土日祝日も営業しているため、週末の出勤が必須となるケースが多くなります。カレンダー通りの休みを取得することは難しくなりますが、その代わりに平日に休みを取れるため、役所や銀行に行きやすいというメリットもあります。一方で、業務量が多く、慢性的な人手不足になりやすいため、残業が発生しやすい職場でもあります。

2-4. 製薬会社(MR・企業内薬剤師)の勤務時間

製薬企業で働く薬剤師には、医薬情報担当者(MR)や、研究開発、学術、薬事などの職種があります。MRの場合は、病院の医師や薬剤師を訪問して医薬品の情報提供を行う営業職であるため、勤務時間は訪問先のスケジュールに合わせる必要があります。

職種勤務体系働き方の特徴
MR(営業職)裁量労働制・みなし残業制医師の手が空く夕方以降の訪問が多く、帰宅が遅くなりがち
研究開発・薬事フレックスタイム制自分の裁量で働きやすく、土日祝日が完全に休みになることが多い

MRは、医師との面会待ちや、勤務時間外での勉強会・講演会への参加、接待などが発生するため、残業時間が長くなりやすい職種として知られています。ただし、みなし残業制やフレックスタイム制を導入している企業が多く、日中のスケジュールはある程度自分でコントロールできるという自由度の高さがあります。

3. 薬剤師の勤務時間が長くなる・残業が発生する4つの原因

薬剤師の残業時間は平均すると月10時間程度ですが、店舗の状況や時期によっては大きく跳ね上がることがあります。ここでは、定時で帰れず残業が発生してしまう主な4つの原因を詳しく解説します。

3-1. 患者数の季節変動と突発的な対応

医療機関である以上、季節ごとの疾病の流行によって業務量は大きく変動します。例えば、内科や耳鼻科の周辺にある薬局では、特定のシーズンに患者数が急増します。

季節・時期主な流行疾患薬局への影響と残業の要因
11月〜2月インフルエンザ、風邪、ノロウイルスなど処方箋が急増し、全員に薬を渡し終えるまで店を閉められない
2月〜4月スギ・ヒノキ花粉症耳鼻科・眼科門前で抗アレルギー薬の処方が集中し待ち時間増加
連休の前後慢性疾患の長期処方お盆や年末年始の前に患者が殺到し、一人あたりの調剤量が増加

こうした繁忙期には、定時になっても待合室に患者が残っているため営業を終了できません。また、処方箋の内容に疑義(疑問点)があり医師への問い合わせ(疑義照会)が発生した場合、医師からの折り返し連絡を待つ時間が発生し、予期せぬ残業に繋がることも多々あります。

3-2. 慢性的な人手不足と一人あたりの処方箋枚数

薬剤師業界全体で人手不足が課題となっている地域や店舗は少なくありません。法律上、薬剤師1人が1日に扱える処方箋の枚数は「40枚まで」と定められていますが、これはあくまで上限の基準です。実際には、処方箋1枚あたりの重さ(一包化の有無、粉薬の計量、複雑な相互作用のチェックなど)によって業務の負担は大きく変わります。

現場の状況勤務時間への影響残業への直結度
ギリギリの人員配置1人が休んだだけで店舗が回らなくなり、休憩も削られる非常に高い
一包化や粉薬が多い調剤・監査に物理的な時間がかかり、待ち時間が増加する高い
応援要員の不在他店舗からのヘルプが呼べず、残ったメンバーでカバーする高い

特にドラッグストアや一部のチェーン薬局では、十分な人員が配置されておらず、薬剤師が調剤業務だけでなくレジ打ちや品出しなどを兼務しなければならない場合もあり、結果として本来の業務が定時内に終わらず残業が発生してしまいます。

3-3. 管理薬剤師など役職者の業務負担

前述した通り、管理薬剤師や薬局長といった役職者は、店舗の責任者としての業務が重くのしかかります。勤務時間中は他の薬剤師と同じように窓口での服薬指導や調剤に追われるため、マネジメント業務に手をつける時間がありません。

役職者の主な業務実施タイミングの例負担度合い
医薬品の在庫管理・発注業務の合間、または閉店後中
スタッフのシフト作成・勤怠管理閉店後、または休日高
麻薬や向精神薬の厳格な帳簿管理閉店後(集中できる時間)高
エリアマネージャー等との会議営業時間外中

結果として、患者が帰って店舗のシャッターを下ろした後に、ようやく自分のパソコンを開いて事務作業を始めることになります。役職手当は支給されるものの、労働時間と釣り合っていないと感じて疲弊してしまう管理薬剤師は多く存在します。

3-4. 勉強会や研修など業務外の自己研鑽

医療の世界は日々進化しており、新薬の発売や診療報酬の改定など、薬剤師は常に知識をアップデートし続けなければなりません。多くの職場では、製薬メーカーを招いての新薬勉強会や、社内の症例検討会などが開催されます。

勉強会・研修の種類開催タイミング残業扱いになるか
店舗でのメーカー勉強会昼休み、または営業終了後職場によっては手当が出ない(自主参加扱い)
薬剤師会の研修会平日の夜間、または休日原則として業務外(自己研鑽扱い)
eラーニング等の認定取得自宅での空き時間完全にプライベートな時間を消費

これらの勉強会が労働時間とみなされて残業代が支給されれば良いですが、「自由参加」という名目で自己研鑽扱いとなり、事実上のサービス残業になってしまうケースもあります。

4. 勤務時間を短くしてワークライフバランスを整える対策

「毎日の残業が辛い」「もっとプライベートの時間を確保したい」と感じている場合、現状を打破するためには自ら行動を起こす必要があります。労働環境を改善し、勤務時間を適切に保つための3つのステップを解説します。

4-1. 現在の職場で業務効率化と人員補充を打診する

まずは、今の職場で環境改善ができないかを模索しましょう。自分ひとりの努力だけでなく、店舗全体のシステムやルールを見直すことが重要です。

改善策の例具体的なアクション期待できる効果
機器の導入全自動分包機や自動監査システムの導入を本部に要望する調剤スピードの大幅な向上とミスの防止
タスクシフト薬剤師以外でもできる事務作業を医療事務に任せる薬剤師が調剤と服薬指導に専念できる
相談と交渉管理薬剤師やエリアマネージャーに人員補充を直訴するシフトの余裕が生まれ、一人あたりの負担減

ただし、設備投資にはコストがかかり、人員補充もすぐには実現しないことが多いため、一人の力で環境を変えるのは決して簡単ではありません。

4-2. 同じ企業内で異動の希望を出す

大手チェーンの調剤薬局やドラッグストアに勤務している場合、店舗によって忙しさに雲泥の差があることが珍しくありません。「今の店舗は激務だが、隣の市の店舗は定時で帰れる」といったケースです。

異動先として狙い目の店舗特徴理由
処方箋枚数が落ち着いている店舗突発的な忙しさが発生しにくく、定時退社しやすい
医療モール型よりも単科の門前薬局取り扱う薬の種類が限定され、調剤や在庫管理がスムーズ
スタッフの定着率が高い店舗人間関係が良好で、連携が取れているため業務が早い

転職せずに環境を変えられるためリスクは少ないですが、自分の希望通りに異動できるとは限らず、エリア職で異動の枠が詰まっている場合は何年も待たされる可能性があります。

4-3. 転職エージェントを活用して労働環境の良い職場へ移る

職場の改善や異動が難しい場合、最も確実かつ手っ取り早い解決策は「残業が少なく勤務時間が安定している職場への転職」です。月30時間以上の残業が常態化しているような環境に耐え続けるのは、心身の健康を損なうリスクがあります。

転職で失敗しないためには、薬剤師専門の転職エージェントを活用することが強く推奨されます。

転職エージェントを活用するメリット詳細
内部情報の把握求人票には載っていない「実際の残業時間」や「有給の消化率」を教えてもらえる
処方箋枚数の確認「1日あたりの処方箋枚数」と「薬剤師の配置人数」を事前にチェックしてくれる
条件交渉の代行面接では聞きづらい残業代の支給規定や、勤務時間の希望を代わりに交渉してくれる

求人票に「残業なし」と書かれていても、実態はサービス残業であるケースも存在します。また、相場よりも明らかに給与が高すぎる求人は、慢性的な人手不足で激務である可能性が高いため注意が必要です。担当のコーディネーターに希望条件をしっかり伝えることで、真にワークライフバランスの取れた優良な職場を見つけることができます。

5. この記事のポイント

この記事の重要なポイントをまとめます。

  • 平均残業時間は月10時間だが現場はそれ以上: 厚生労働省のデータでは平均約10時間ですが、調剤薬局やドラッグストアなどの現場に絞ると月10〜20時間が実態であり、店舗や企業規模によって差が激しいです。
  • 職場によって勤務体系が大きく異なる: 調剤薬局は固定シフトで働きやすい反面、病院は当直・夜勤が発生し、ドラッグストアは長時間営業に合わせたシフト制となります。
  • 残業の主な原因は人手不足と突発的な対応: 患者数の季節変動、慢性的な人手不足、そして管理業務や自己研鑽の負担が勤務時間を長くする要因です。
  • 我慢しすぎずプロに頼ることも大切: 職場の環境改善が難しい場合、無理をして働き続けるよりも、転職エージェントを活用して残業の少ない優良な職場へ移ることが、ワークライフバランス実現への近道です。

なるほど!と思ったらシェアしよう!

この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

「転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部」は、医療、介護、保育の求人サイト「ジョブジョブ」の運営メンバーによる記事編集部門です。医療・介護・保育・福祉・美容・ヘルスケアの仕事に関わる方に向けた、今後のキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

あわせて読みたい記事

おすすめの新着求人