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【2026年最新】手当の種類を一覧で一挙解説!課税・非課税ルールと相場データまとめ

【2026年最新】手当の種類を一覧で一挙解説!課税・非課税ルールと相場データまとめ

「自社の手当制度を見直したい」「給与明細に載っている手当の課税ルールや相場を知りたい」とお考えではありませんか?

手当は、従業員のエンゲージメント向上や生活支援に欠かせない給与要素ですが、法律で支給が義務付けられている「法定手当」と、企業が独自に設定する「法定外手当」に大きく分かれます。さらに、手当の種類によって「所得税が課税されるか」「社会保険料の対象になるか」といった実務上のルールが大きく異なるため、正しく理解していないと給与計算ミスや税務上のトラブルにつながるおそれがあります。

本記事では、会社から支給される各種手当の種類と平均支給額の最新データ、割増賃金率のルール、さらには課税・非課税の判断基準までを網羅的に解説します。手当の全体像を正確に把握するための決定版としてぜひご活用ください。

1. 手当とは?基本概念と「法定手当」「法定外手当」の違い

給与体系は、毎月固定で支払われる「基本給」と、特定の条件や業績に応じて加算される「手当」、そして「賞与(ボーナス)」などで構成されます。手当とは、労働の対価そのものに加えて、特定の事情や負担に対する補填・労いとして支給される給与のことです。

手当は大きく分けると、法律によって支給条件や基準が定められている「法定手当」と、各企業が就業規則(賃金規程)に基づいて自由に設計できる「法定外手当」の2つに分類されます。

法定手当と法定外手当の比較表

項目法定手当法定外手当
定義労働基準法などの法律で支給が義務付けられている手当企業が就業規則等で任意に設定する手当
主な種類時間外手当、休日手当、深夜手当など住宅手当、家族手当、通勤手当、資格手当など
支給義務条件を満たせば必ず支給しなければならない法律上の支給義務はない(企業ごとの任意)
支給金額・基準法律で最低限の割増率が定められている企業が自由に金額や条件を決定できる
未払いの罰則労働基準法違反となり、罰則の対象となる賃金規程に定めているにもかかわらず未払いの場合は契約違反

日本企業における手当の導入状況(厚生労働省データ)

厚生労働省が実施した「令和5年就労条件総合調査」によると、労働者1人平均月間給与額のうち、基本給が約85%を占め、手当(手当類)が約10〜15%を占める構造となっています。

また、法定外手当を何らかの形で支給している企業の割合は90%を超えており、手当制度は採用活動における求職者へのアピールや、既存社員の離職防止(引き留め)において極めて重要な役割を果たしています。

2. 会社が独自に支給する「法定外手当」の種類と平均相場データ

法定外手当は、従業員の生活保護、業務能力の評価、勤務地による負担軽減など、さまざまな目的で支給されます。ここでは、主要な法定外手当の種類と、それぞれの支給割合および平均支給額のデータを紹介します。

生活補助・福利厚生系手当

生活補助系手当は、従業員の生活コストの負担を軽減し、安定した生活を支援するために支給される手当です。

1. 住宅手当(家賃補助)

賃貸住宅の家賃補助や、持ち家のローン返済補助として支給されます。住宅の世帯主であることや、本人名義の契約であることを条件とするケースが一般的です。

2. 家族手当・扶養手当

配偶者や子ども、要介護の親などを扶養している従業員に対して支給されます。近年は多様な働き方や世帯構成の変化に伴い、見直しを行う企業も増えています。

3. 通勤手当

自宅から勤務地までの交通費(電車代、バス代、ガソリン代など)を実費相当額または定額で支給する手当です。法律上の義務はありませんが、非常に多くの企業が導入しています。

4. 地域手当・物価手当

東京などの大都市圏や、寒冷地など生活コスト・物価・暖房費が高くなる地域に勤務する従業員に対して支給されます。

業務能力・職責系手当

業務への貢献度や専門スキル、任されている役割に応じて支給される手当です。

1. 役職手当(役職手当・管理職手当)

部長、課長、係長などの役職・責任に応じて支給されます。管理監督者に該当する場合、時間外手当の代わりに役職手当を充実させる運用が見られます。

2. 資格手当・スキル手当

業務に関連する公的資格(宅地建物取引士、ITパスポート、公認会計士、社会保険労務士など)を保持している、または活用している従業員に支給されます。

3. 精皆勤手当

一定期間(1ヶ月など)、無遅刻・無欠勤・無早退で勤務した従業員に対して支給されます。

法定外手当の平均支給額・導入企業割合データ一覧

厚生労働省「就労条件総合調査」等のデータをベースにした、主要な法定外手当の平均支給金額および企業の導入割合の相場一覧です。

手当の種類導入企業割合(目安)従業員1人当たりの平均支給額(月額)
通勤手当約 92.5%11,000円 〜 13,000円
役職手当約 74.8%部長級:70,000円〜90,000円
課長級:40,000円〜50,000円
係長級:15,000円〜25,000円
家族手当・扶養手当約 55.2%配偶者:10,000円〜15,000円
子1人あたり:3,000円〜8,000円
住宅手当約 47.0%15,000円 〜 20,000円
資格手当約 42.1%5,000円 〜 20,000円(難易度による)
地域手当・寒冷地手当約 14.3%10,000円 〜 30,000円
精皆勤手当約 20.0%5,000円 〜 10,000円

※データ出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」を参考に算定。企業規模や業種によって大きく変動します。

3. 法律で支給が義務付けられている「法定手当」の種類と計算ルール

法定手当は、労働基準法第37条などに基づき、法定労働時間を超えて働かせた場合や、深夜・休日に労働させた場合に必ず支払わなければならない手当です。

主な法定手当と割増率

法定手当の代表例は「割増賃金」です。計算時の基礎となる賃金(除外賃金を除く)に対して、法律で定められた率以上の割増を行い計算します。

法定手当の種類発生条件法律上の割増率
時間外手当(法定外残業)1日8時間、または週40時間を超える労働25%以上
月60時間超の時間外手当1ヶ月の法定外残業時間が60時間を超えた場合50%以上
休日手当法定休日(週1日または4週4日)に労働35%以上
深夜手当午後10時から午前5時までの間に労働25%以上
深夜時間外手当法定外残業かつ深夜(22:00〜5:00)に労働50%以上(25%+25%)
深夜休日手当法定休日かつ深夜(22:00〜5:00)に労働60%以上(35%+25%)

※2023年4月1日の労働基準法改正により、中小企業における月60時間超の法定時間外労働に対する割増賃金率も25%から50%に引き上げられました。現在は大企業・中小企業問わず一律50%が適用されます。

割増賃金の基礎から除外できる手当(除外賃金)

割増賃金の時給単価を計算する際、以下の7つの手当は限定的に基礎賃金から「除外」することが認められています。これら以外のすべての手当(資格手当や役職手当など)は、割増賃金の計算基礎に含める必要があります。

  1. 家族手当(扶養手当)(※人数に応じて支給されている場合)
  2. 通勤手当(※距離や実際にかかる費用に応じて支給されている場合)
  3. 別居手当
  4. 子女教育手当
  5. 住宅手当(※住宅にかかる実際の費用に応じて一定割合等で支給されている場合)
  6. 臨時に支払われた賃金(結婚祝金など)
  7. 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(決算手当など)

※一律で定額支給される住宅手当(例:全員一律2万円)や通勤手当(例:全員一律1万円)などは、実質的な基本給とみなされ、割増賃金の計算基礎に含めなければならないため注意が必要です。

4. 【税務・給与計算】手当の「課税・非課税」判断ルール一覧

給与計算を行う上で最もミスが発生しやすいのが、手当の「所得税の課税・非課税」の判定です。原則として、会社から支給される手当は「給与所得」とみなされ所得税および住民税の課税対象となりますが、特定の手当には例外的に非課税枠が設けられています。

原則と例外の基本ルール

  • 原則:すべて課税(所得税・住民税がかかる)
    • 役職手当、住宅手当、家族手当、資格手当、残業手当などはすべて全額課税です。
  • 例外:非課税(実質的な経費補填や社会通念上認められるもの)
    • 通勤手当(限度額あり)、出張旅費、宿日直手当など。

主な手当の課税・非課税一覧判定表

手当名称課税 / 非課税非課税となる条件・限度額
時間外・休日・深夜手当課税なし(全額課税)
役職手当・資格手当課税なし(全額課税)
住宅手当・家族手当課税なし(全額課税)
通勤手当一部非課税電車・バス等:月15万円まで非課税
マイカー・自転車等:通勤距離に応じた非課税限度額あり
出張旅費・日当非課税出張旅費規程に基づき、社会通念上適正と認められる範囲
転勤支度金・引っ越し手当非課税転勤に通常必要と認められる実費相当額
宿日直手当条件付き非課税1回につき4,000円まで非課税(宿日直の許可を得ている場合)
慶弔金・結婚祝金非課税就業規則に基づき、社会通念上適正な金額(数万円程度)
制服・作業服の支給非課税業務上専ら着用する衣服の場合

通勤手当(マイカー・自転車利用)の非課税限度額データ

電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合は月額15万円まで非課税ですが、マイカーや自転車などで通勤する場合は、片道の通勤距離に応じて以下のように非課税限度額が細かく設定されています。

片道の通勤距離1ヶ月あたりの非課税限度額
2km未満全額課税(非課税枠なし)
2km以上 10km未満4,200円
10km以上 15km未満7,100円
15km以上 25km未満12,900円
25km以上 35km未満18,700円
35km以上 45km未満24,400円
45km以上31,600円

※この非課税限度額を超えて支給した金額分は、給与として課税対象(所得税の源泉徴収対象)になります。

5. 社会保険料(健康保険・厚生年金)における手当の扱い

税金(所得税・住民税)の課税判断とは別に、「社会保険料(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)の計算に含めるか」という判断基準が存在します。実務において、ここを混同しないことが非常に重要です。

社会保険における「報酬」の定義

社会保険において、労働の対価として受けるものは名称を問わず原則としてすべて「報酬」に含まれます。

税金では非課税となる「通勤手当」や「出張旅費(日当を超える部分)」も、社会保険料の計算基礎(標準報酬月額)には含まれるという点に強く注意してください。

手当における「税金」と「社会保険」の取り扱い比較表

手当の種類所得税・住民税社会保険料(健康・厚生)雇用保険料
基本給・残業手当課税含過(対象)含む(対象)
住宅手当・家族手当課税含む(対象)含む(対象)
通勤手当(15万円以内)非課税含む(対象)含む(対象)
出張旅費(実費相当)非課税対象外対象外
結婚祝金(臨時・単発)非課税対象外対象外

このように、通勤手当は「所得税は非課税だが、社会保険料の対象にはなる」という二重の基準が適用されます。月額変更届(随時改定)の手続き等で通勤手当の変更がトリガーになるケースもあるため、給与計算担当者は正確に把握しておきましょう。

6. 国や自治体から支給される主な公的手当

企業が従業員に支給する給与上の手当のほか、国や自治体、社会保険組合から支給される「公的手当(社会保障手当)」もあります。これらは病気、休業、出産、育児などのリスクが発生した際に生活を支えるための制度です。

代表的な公的手当と支給概要一覧

手当・給付金の名称支給主体・制度主な支給要件と支給額の目安課税関係
傷病手当金健康保険業務外の病気やケガで連続3日以上休んだ場合
支給額:直近12ヶ月の平均月額給与の約3分の2
非課税
休業手当労働基準法(会社)会社都合(親会社の倒産、資材不足等)で休業させた場合
支給額:平均賃金の60%以上
課税
出産手当金健康保険出産のために会社を休業した場合(産前42日・産後56日)
支給額:直近12ヶ月の平均月額給与の約3分の2
非課税
育児休業給付金雇用保険育児休業を取得した場合(原則1歳未満)
支給額:休業開始〜180日:67%、以降:50%
非課税
児童手当国・自治体0歳から高校生年代(18歳到達後の最初の3月31日)までの子を養育している方非課税

公的な給付金の多く(傷病手当金や育児休業給付金など)は非課税として扱われるため、所得税の確定申告や年末調整で収入として申告する必要はありません。

7. 手当制度の運用で知っておくべき注意点(同一労働同一賃金など)

企業が手当制度を新設・改定・運用する際には、労務上の法規制を遵守する必要があります。特にトラブルが発生しやすい3つの注意点を解説します。

1. 同一労働同一賃金の遵守(パートタイム・有期雇用労働法)

2020年(中小企業は2021年)4月から施行された「パートタイム・有期雇用労働法」により、正社員と非正規雇用社員(パート・アルバイト・契約社員)との間で、不合理な待遇差を設けることが禁止されました。

手当に関しては、その手当の「支給目的」に照らして判断されます。

  • 通勤手当・食事手当・詰所手当など:業務内容に関わらず全員に支給すべき性質のため、パート社員のみ不支給とするのは違反(不合理)と判定される可能性が極めて高いです。
  • 精皆勤手当・住宅手当:支給目的(出勤の推奨や転勤への補償など)に応じて、実態に即した説明が求められます。

2. 不利益変更の手続き

一度導入した手当を「経営難だから」「人事評価制度を変えるから」といった理由で削減・廃止することは、労働条件の不利益変更に該当します。

不利益変更を行うためには、以下のプロセスが不可欠です。

  • 従業員との個別同意を取得する
  • 就業規則(賃金規程)を変更し、合理的な理由(変更の必要性、代償措置の有無など)を提示する
  • 労働組合または労働者の過半数代表者からの意見書を添えて労働基準監督署へ届ける

一方的な手当の廃止は無効とされるリスクが高いため、慎重な検討とプロセスが必要です。

3. 名ばかり手当による「固定残業代(みなし残業手当)」の注意点

「役職手当や営業手当の中に〇時間分の残業代が含まれている」とする固定残業手当(みなし残業手当)を導入している企業は多く見られます。

しかし、裁判例や行政指導では以下の条件を満たしていない場合、固定残業代として認められず、未払い残業代の支払いを命じられるケースが相次いでいます。

  • 基本給(または手当)の中で、残業代に相当する金額と時間数が明確に区分されていること
  • 実際の残業時間が想定時間を超えた場合、その差額を追増で支払う旨が規定・運用されていること

この記事のポイント

最後に、本記事で解説した「手当の種類と課税・非課税ルール」の重要ポイントをまとめます。

  • 手当の分類:法律で義務付けられた「法定手当」と、企業が自由に設定できる「法定外手当」の2つがある。
  • 相場と導入率:法定外手当で導入率が高いのは通勤手当(約92%)、役職手当(約75%)、家族手当(約55%)、住宅手当(約47%)。
  • 法定手当のルール:時間外労働・深夜労働は25%以上、休日労働は35%以上、月60時間超の残業は50%以上の割増率が必須。
  • 課税・非課税の原則:手当は原則すべて「所得税の課税対象」。ただし、通勤手当(月15万円まで)や出張旅費実費などは例外的に非課税。
  • 社会保険と税金の決定的な違い:通勤手当は所得税では非課税だが、社会保険料(健康保険・厚生年金)の計算基礎には含まれる。
  • 労務コンプライアンス:正社員とパート・有期雇用労働者間の不合理な手当格差(同一労働同一賃金)や、安易な手当廃止(不利益変更)に注意が必要。

自社の手当制度の見直しや毎月の給与計算実務を行う際は、本記事の比較表やデータ表を参考に、税務・労務の両面から適切な運用を行いましょう。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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