多職種連携・多職種協働で大切な3つのこと|チーム医療との違いや成功のポイントを徹底解説
医療・介護・福祉の現場において、「多職種連携」や「多職種協働」という言葉を耳にする機会が非常に増えています。少子高齢化が加速し、患者や利用者のニーズが複雑化・多様化する現代において...
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「60歳の定年を迎えた後も、住み慣れた職場で働き続けたい」 「長年培ってきた医療・福祉のキャリアを、シニアになっても社会に還元したい」
人生100年時代と呼ばれる今、このように考える方が増えています。特に慢性的な人材不足に直面している医療福祉業界(病院、介護施設、福祉事務所など)において、経験豊富なベテランの力は「喉から手が出るほど欲しい」というのが本音です。そのため、多くの法人が再雇用制度(定年後再雇用)を積極的に導入し、シニア層の活躍を後押ししています。
しかし、いざ自分がその年齢に近づくと、「給料はどれくらい下がるのだろう?」「業務内容は変わるの?」「体力的についていけるか不安…」といった疑問や不安が尽きないものです。
本記事では、医療福祉業界における再雇用制度の現状から、メリット・デメリット、気になる給与・待遇の変化、そして定年後も良好な条件で働き続けるためのポイントまでを徹底解説します。
目次
定年を迎えた後も同じ職場で働き続ける仕組みには、大きく分けて「再雇用制度」と「勤務延長制度」の2種類があります。これらは混同されがちですが、契約の仕組みや待遇において大きな違いがあります。
定年を迎えた時点で一度退職手続き(またはこれまでの雇用契約の終了)を行い、新たに別の雇用契約を結び直す制度です。
多くの場合は正職員(正社員)から「契約職員」「嘱託(しょくたく)職員」「パート・アルバイト」へと雇用形態が切り替わります。労働時間や給与、業務内容をその時の体力や希望に合わせて柔軟に見直すことができるため、医療福祉業界の多くの法人がこの制度を採用しています。
定年を迎えても退職手続きを行わず、これまでの雇用契約(役職や給与、勤務形態など)をそのまま維持した状態で勤務期間を延長する制度です。
環境がガラリと変わらない安心感はありますが、責任の重さやフルタイムの勤務体制もそのまま継続するため、体力的な負担が大きくなる傾向があります。
日本の法律(高年齢者雇用安定法)では、企業に対して「65歳までの雇用確保」を義務付けており、その手段として最も広く活用されているのが再雇用制度です。
なぜ今、医療福祉業界でこれほどまでに再雇用制度が注目され、導入が進んでいるのでしょうか。主な理由は以下の3つです。
医療・介護現場の有効求人倍率は、他業種と比較しても非常に高い水準で推移しています。少子高齢化によって若手の人材確保が年々難しくなる中、すでに現場の業務を熟知しているシニア職員に働き続けてもらうことは、施設側にとって最大のメリットなのです。
看護師、理学療法士、介護福祉士、ケアマネジャーといった専門資格を持つ職員の経験値は、一朝一夕で身に付くものではありません。
また、長期にわたり在籍している職員は、患者様や利用者様、そのご家族からの信頼も厚く、施設全体の安心感やサービスの質を担保する重要な存在となっています。
ベテラン職員が現場に残り続けることは、若手への「技術・知識の継承」という観点でも極めて重要です。教科書だけでは学べない、現場での臨機応変な対応や患者様への声かけのコツなど、背中を見て学ぶべき要素を伝える指導者(メンター)としての役割が期待されています。
定年を迎えた後も、慣れ親しんだ医療福祉の現場で働き続けることには、働く側にとっても多くのメリットがあります。
年金の支給開始年齢が引き上げられる中、60歳以降も安定した収入を得られることは生活の安心感に直結します。
さらに、再雇用によって給与が下がってしまった場合でも、雇用保険から「高年齢雇用継続給付」という手当が支給されるケースがあります。これにより、収入の大幅な落ち込みを一定水準までカバーすることが可能です。
正職員時代は、夜勤や休日出勤、長時間の残業など、体力的に厳しい勤務をこなしていた方も多いはずです。
再雇用制度を利用すれば、「週に3日だけ勤務する」「日勤帯のみ、夜勤なしのシフトにする」「1日の勤務時間を短縮する」といった、自身の体力や家族との時間を優先した働き方を選びやすくなります。
医療福祉の仕事は、人から直接「ありがとう」と感謝される機会が多い職種です。
定年後も社会に貢献しているという実感が持てることは、生きがいや心の健康に好影響を与えます。また、適度に身体を動かし、同僚や利用者様とコミュニケーションを取り続けることは、認知症予防や身体的な健康維持(フレイル予防)にも非常に効果的です。
メリットが多い一方で、あらかじめ理解しておかないと「こんなはずではなかった」と後悔を招きかねない注意点も存在します。
最も多くの人が直面するギャップが「収入の減少」です。雇用形態が正職員から契約職員やパートに変わるため、基本給が下がるだけでなく、賞与(ボーナス)が不支給になったり、大幅に減額されたりすることが一般的です。
再雇用後は、それまで就いていた役職(看護師長、施設長、主任など)を退くことが大半です。
昨日までは自分が指導していた後輩や、一回り以上年下の若い職員が「上司」になることも珍しくありません。「元上司」としてのプライドが邪魔をしてしまい、現場での指示受けやコミュニケーションに苦悩するシニア職員は少なくないのが現状です。
「体力を考慮してデスクワークや補助業務に回されたが、やはり直接処置や介護がしたい」「逆に、正職員時代と同じ過酷な肉体労働を求められて体力が持たない」など、法人側と本人との間で業務内容に対する認識のズレが起こることがあります。
では、実際に再雇用されると、具体的にどの程度条件が変わるのでしょうか。一般的な医療福祉法人のケースをモデルとして、表と図で分かりやすく比較してみましょう。
| 待遇項目 | 正職員(定年直前) | 再雇用後(契約職員・嘱託など) |
| 雇用形態 | 原則として無期雇用の正職員 | 有期雇用の契約職員(1年ごとの更新など) |
| 勤務時間 | フルタイム(夜勤・残業あり) | 日勤のみ、短時間勤務、週3~4日など相談可 |
| 基本給 | 勤続年数に応じた最高水準 | 定年時の5割~7割程度に設定されることが多い |
| 賞与(ボーナス) | 年2~3回(満額支給) | 支給なし、または寸志(数万円~十数万円)程度 |
| 各種手当 | 役職手当、住宅手当、家族手当などフル支給 | 役職手当は原則消滅。通勤手当や資格手当は継続傾向 |
| 有給休暇 | 労働基準法に基づき前年から繰り越し | 週の勤務日数に応じて比例付与(継続勤務としてカウント) |
正職員時代を100%とした場合、再雇用後のバランスは一般的に以下のように変化します。
【正職員時代】
業務の責任・負担:■■■■■■■■■■(100%)
給与・賞与レベル:■■■■■■■■■■(100%)
▼ 再雇用制度の適用後
【再雇用後(一例)】
業務の責任・負担:■■■■■□□□□□(50%〜60%に軽減)
給与・賞与レベル:■■■■■■□□□□(60%〜70%に変動 ※給付金含む)
★法改正による安心ポイント(同一労働同一賃金)
かつては「再雇用だから」という理由だけで不当に給与を激減させることが横行していましたが、現在は「同一労働同一賃金」のルールが適用されます。正職員と同じだけの責任や業務量をこなしている場合は、不合理な待遇差を設けることが法律で禁止されています。そのため、もし正職員と同等の働きをする場合は、それに見合った待遇を求めることが可能です。
定年後、職場から「ぜひ残ってほしい」と歓迎され、自分自身もストレスなくイキイキと働くためには、いくつかの心得が必要です。良好な再雇用生活を送るための4つのポイントをまとめました。
最も重要なのは、定年を迎えた時点で「気持ちをリセットすること」です。
過去の役職や実績に固執せず、新しい上司や若手職員に対して敬意を持って接する柔軟性が求められます。「ベテランの自分から、若い世代をサポートさせてもらう」という謙虚な姿勢を持つことで、周囲との人間関係は劇的にスムーズになります。
医療福祉の現場は、移乗介助や長時間の立ち仕事など、肉体労働の側面が強い環境です。
「まだまだ若い世代には負けない」と無理をして腰を痛めたり、体調を崩してしまっては元も子もありません。夜勤の回数を減らす、重労働の少ないセクション(デイサービスや外来など)への異動を希望するなど、自分の身体と対話しながら適切な働き方を選択しましょう。
通常、定年の1年~半年前になると、人事や施設長との面談が行われます。この機会を「ただの手続き」で終わらせてはいけません。
長年の経験は武器になりますが、医療・福祉の世界は日々進化しています。新しい介護技術、感染症対策、法改正、さらには現場に導入されるICTツール(タブレット端末や介護記録ソフトなど)など、新しい仕組みを「覚えるのが面倒だから」と敬遠せず、積極的に学ぼうとする姿勢が、周囲から重宝されるシニア職員の共通点です。
医療福祉業界における「再雇用制度」は、人手不足に悩む施設側にとっても、経験を活かして働き続けたいシニア層にとっても、非常にメリットの大きいWin-Winの仕組みです。
正職員時代に比べると給与や役職が下がるという現実的な側面はありますが、その分、「夜勤なし」「残業なし」「週3日勤務」といった、プライベートや体力を最優先にした自分らしい働き方を手に入れるチャンスでもあります。
大切なのは、定年を迎える前から「自分は60歳以降、どのようなライフスタイルを送りたいのか」「どれくらいの収入が必要なのか」を明確にしておくことです。そして、職場の制度や実際の再雇用実績について、早めに情報収集を始めておきましょう。
長年培ってきたあなたの温かい手、そして豊かな経験は、これからの医療福祉の現場でも必ず必要とされます。制度を賢く利用して、充実したセカンドキャリアを築いていきましょう!
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