多職種連携・多職種協働で大切な3つのこと|チーム医療との違いや成功のポイントを徹底解説
医療・介護・福祉の現場において、「多職種連携」や「多職種協働」という言葉を耳にする機会が非常に増えています。少子高齢化が加速し、患者や利用者のニーズが複雑化・多様化する現代において...
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医療や介護の仕事は、地域に根ざした病院や施設で働くイメージが強いため、「転勤とは無縁の世界」と思われがちです。しかし、実は法人規模や経営方針によっては、一般企業と同じように「転勤(異動)」が命じられるケースが少なくありません。
「今の職場が気に入っているのに、急に転勤を命じられたらどうしよう……」 「医療介護業界の転勤って、具体的にどんな目的で行われるの?」 「もしどうしても行きたくない場合、断ることはできるのだろうか?」
このように、突然の環境の変化に対して不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
この記事では、医療介護業界における転勤の実態から、転勤が発生する主な理由、働く側のメリット・デメリット、そして万が一転勤を打診された際の正しい対処法や断り方のポイントまで徹底解説します。今の職場で長く働き続けたい方も、これから転職を考えている方も、キャリアを守るための知識としてぜひ参考にしてください。
目次
一般的に「転勤」といえば、総合商社や大手銀行などのスーツを着て働くビジネスパーソンを連想する方が多いでしょう。しかし、医療・介護の業界でも転勤は決して珍しいことではありません。
ここでいう転勤とは、単に同じ建物内での「部署異動(例:一般病棟からICUへ、デイサービスから特養へ)」だけではなく、「別の敷地や遠方にある系列病院・施設へ所属が変わる(引っ越しを伴うケースを含む)」ことを指します。
近年、医療法人や介護事業者は、経営の安定化やスケールメリットを活かすために、グループ化や多店舗展開を急速に進めています。全国展開している大手の介護専門会社や、都道府県内にいくつもの病院・老健・クリニックを持つ広域医療法人の場合、就業規則に「業務上の必要がある場合、転勤を命じることがある」と明記されているのが一般的です。
そのため、「医療介護だから転勤はないはず」と思い込んでいると、ある日突然の辞令にパニックになってしまうリスクがあるのです。
では、なぜ医療や介護の現場で転勤(拠点間の異動)が発生するのでしょうか。主な理由は以下の4つに集約されます。
法人が新しいエリアに新しい病院や介護施設を開設する場合、ゼロからスタッフを公募するだけでなく、既存の拠点で信頼の厚いエース級のスタッフや、業務の流れを熟知している中堅・ベテランスタッフをリーダー格として異動させます。
法人の理念やケアの質を新しい拠点に素早く浸透させ、スムーズに事業を軌道に乗せるためには、生え抜きの優秀な人材の転勤が不可欠なのです。
医療や介護の現場には、法律で定められた「人員配置基準」が存在します。例えば、入院患者数に対する看護師の割合や、入所者数に対する介護職員の割合などが厳格に決められており、これを下回ると減算処置を受けたり、最悪の場合は営業停止処分になったりします。
ある拠点で急な退職者が相次ぎ、人員基準の維持が危うくなった場合、余裕のある他の拠点からスタッフを急遽転勤させて穴埋めを行うことがあります。
同じ職場で何年も同じメンバーで働き続けていると、どうしても業務がマンネリ化したり、独自のローカルルールが横行して組織が硬直化したりしがちです。
定期的に人事異動や転勤を行うことで、新しい風を吹き込み、組織を活性化させる狙いがあります。また、主任や師長、施設長といった「管理職」への昇格に伴い、マネジメントを任せるために別拠点へ転勤になるケースも非常に多いです。
ひとつの施設しか経験していないスタッフと、毛色の違う複数の施設(例:回復期リハビリ病院と急性期病院、あるいは有料老人ホームとグループホームなど)を経験したスタッフでは、スキルの幅広さに大きな差が出ます。
将来の幹部候補やゼネラルマネージャーを育成するために、意図的に複数の拠点を回らせて経験を積ませる「ジョブローテーション」の一環として転勤が活用されます。
転勤と聞くとネガティブなイメージを持つ人が多いですが、実は働く側にとっても悪いことばかりではありません。ここでは、労働者側の視点からメリットとデメリットを客観的に整理します。
自分が働く、あるいはこれから選ぶ職場に「転勤があるかどうか」を見極めるために、法人の特徴を表で分かりやすく比較しました。
| 項目 | 転勤が多い法人の特徴 | 転勤が少ない(ほぼ無い)法人の特徴 |
| 法人の規模 | ・全国展開の介護大手チェーン ・複数の総合病院を持つ大規模医療法人 | ・単一の病院のみを運営 ・地域密着型の個人クリニックや単発の施設 |
| 事業展開 | ・新規開設(オープニング)が毎年ある ・サテライト拠点を多く持つ | ・現在の拠点のみで長年安定して運営している |
| 雇用形態・コース | ・「総合職」「全国転勤ありコース」 ・正社員(管理職候補) | ・「一般職」「地域限定社員」 ・パート、アルバイト、派遣社員 |
| メリット | ・福利厚生が充実している ・昇進や給与アップのチャンスが多い | ・生活リズムが安定する ・地域に根ざした人間関係が作れる |
| リスク | ・意に沿わない時期に環境が変わる可能性がある | ・人間関係が閉鎖的になりやすい ・役職の空きが出にくい |
このように、法人の規模が大きければ大きいほど、人員の流動性を高めるために転勤の可能性が高くなります。逆に、「この地域だけで完結している医療法人」であれば、物理的に転勤させようがないため、安心して同じ場所で働き続けることができます。
もし上司から「来月から〇〇施設へ行ってほしい」と言われたとき、私たちは断ることができるのでしょうか。結論から言うと、「就業規則に転勤の規定があり、正当な理由がない場合は、原則として拒否できない」というのが法律(労働法)上の解釈です。
多くの法人の就業規則や入社時の雇用契約書には、以下のような一文が記載されています。
「会社は、業務上の必要がある場合は、従業員に対して転勤、配置転換を命じることがある。従業員は、正当な理由がない限りこれを拒むことはできない。」
この契約に同意して入社している以上、法人側には「人事権(配転命令権)」があるため、労働者は原則として従う義務があります。もし正当な理由なく頑なに拒否し続けた場合、「業務命令違反」として懲戒処分の対象になったり、最悪の場合は解雇されたりする正当な理由を法人側に与えてしまうことになります。
労働者が原則拒否できないとはいえ、法人側が好き勝手に誰でも転勤させていいわけではありません。以下の3つのいずれかに該当する場合、その転勤命令は「人事権の濫用(らんよう)」とみなされ、法律上無効になる可能性が極めて高いです。
特に医療介護の現場では、スタッフ自身が家族の「ケア(育児や介護)」を抱えているケースが多いため、3つ目の「著しく超える不利益」に該当するかどうかが、大きな判断基準となります。
法律上のルールは理解できても、家庭の事情や体調の理由から「どうしても今の職場を離れられない」という場面はあるはずです。法人との関係をこじらせず、穏便に転勤を回避・相談するための3つのステップを解説します。
通常、転勤はいきなり確定の「辞令」が出る前に、上司から面談などで「内示(打診)」があります。このときに「絶対に嫌です!」と感情的に突っぱねるのはNGです。まずは「なぜ自分が選ばれたのか」「新しい拠点で何を期待されているのか」を冷静にヒアリングしましょう。
拒否・変更を申し出る際は、「なんとなく今の職場がいいから」「引っ越しが面倒だから」といった主観的な理由は通りません。相手(法人)が「それなら仕方がないな」と納得できる、客観的な事実を伝えてください。
ただ「できません」と突っぱねるのではなく、「今の拠点、あるいは通勤圏内の拠点であれば、引き続き夜勤もこなして貢献できます」「遠方への転勤は難しいですが、近隣の〇〇クリニックへの応援であれば数ヶ月間対応可能です」といった代替案を提示しましょう。法人に対して「働く意欲はしっかりとある」という姿勢を見せることが、穏便に解決するための最大のポイントです。
「これからのキャリアで、とにかく転勤のストレスに怯えたくない!」という方は、転職活動や求人選びの段階から、転勤のリスクを徹底的に排除しておくことが重要です。以下の3つのポイントを必ずチェックしてください。
大手の医療法人や介護施設の中には、あらかじめコース別雇用制度を取り入れているところが増えています。
最初から「地域限定」の条件で雇用契約を結んでおけば、法人側も本人の同意なしに転勤を命じることは契約違反になるため、安心して働くことができます。
求人票には必ず「転勤の有無」という項目があります。ここに「なし」と明記されているか確認しましょう。また、就業場所が「〇〇病院(※ただし法人内の他施設への異動の可能性あり)」といった特記事項が隠されていないか、隅々まで目を通す癖をつけてください。
身も蓋もない解決策ですが、「そもそも1つの病院しか持っていない医療法人」「1つの特養しか運営していない社会福祉法人」を選べば、転勤のしようがありません。面接時に「将来的に他の拠点が増える予定や、分院の計画はありますか?」とそれとなく質問してみるのも有効な防衛策です。
医療介護業界における「転勤」について解説してきました。今回の重要なポイントを振り返りましょう。
転勤は一見すると「青天の霹靂」であり、ストレスに感じるイベントですが、見方を変えれば「新しいスキルを獲得し、自身の市場価値を高めるチャンス」でもあります。
大切なのは、今のうちから自分の働く法人の就業規則を確認し、自分自身が「キャリアアップのために転勤も辞さないか」、それとも「生活の安定のために転勤なしの環境を守るか」という軸を明確にしておくことです。あなたのライフステージに合わせて、後悔のない働き方を選択していきましょう。
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