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看護師のオンコール勤務の実態とは?手当の相場や待機中の正しい過ごし方・注意点

看護師のオンコール勤務の実態とは?手当の相場や待機中の正しい過ごし方・注意点

「オンコール勤務って具体的に何をするの?」「待機中は何をして過ごせばいい?気が休まらないって本当?」

訪問看護ステーションや介護施設、手術室(オペ室)などで働く看護師にとって避けて通れないのが「オンコール勤務」です。シフト表に「オンコール」の文字があると、それだけで「いつ電話が鳴るか分からない」と緊張してしまう方も少なくありません。

この記事では、オンコール勤務の具体的な仕事内容やコールが鳴る確率、手当の相場、そして待機時間をできるだけ快適かつ有意義に過ごすためのコツを徹底解説します。オンコールへの不安を解消し、プライベートとのバランスを上手に取るためのヒントを見つけていきましょう。

1. 看護師のオンコール勤務とは?基本の仕組み

オンコール勤務の定義

看護師のオンコール勤務とは、夜間や休日などの勤務時間外に、緊急事態に備えて自宅や職場の近くで待機する勤務形態のことです。

通常の「夜勤」や「当直」とは異なり、勤務時間中にずっと職場の病棟に拘束されるわけではありません。基本的には自宅で普段通りに過ごして構いませんが、職場や利用者さんから電話(コール)があった際には、即座に対応(電話での指示、または職場へのかけつけ)を行う必要があります。

夜勤との決定的な違い

夜勤とオンコールの最大の違いは、「働く場所」と「給与の発生仕組み」にあります。

  • 夜勤: 完全に職場で拘束され、一晩中業務を行います。当然、その時間すべてに対して基本給や夜勤手当(割増賃金)が支払われます。
  • オンコール: 自宅待機が基本です。電話が鳴らなければ実働は発生しませんが、その代わりに支払われるのは数千円程度の「待機手当」のみとなるケースが一般的です。

2. 【職場別】オンコールの具体的な仕事内容とコールの頻度

オンコール勤務と一口に言っても、働く職場によって求められる役割や緊急度、そして「実際に電話が鳴る頻度」は大きく異なります。ここでは代表的な3つの職場について詳しく見ていきましょう。

① 訪問看護ステーション

訪問看護におけるオンコールは、在宅療養中の利用者さんやそのご家族からの緊急連絡に対応することが主な任務です。

  • 主な対応内容:
    • 利用者さんの急激な体調変化(発熱、嘔吐、呼吸苦など)への相談対応
    • 医療機器(人工呼吸器やカテーテルなど)のトラブル対応
    • ターミナルケア(看取り)の対応
  • コールの頻度と出動確率:ステーションの規模や利用者さんの重症度によりますが、1晩に1〜3回程度電話が鳴ることは珍しくありません。ただし、そのすべてで駆けつけるわけではなく、多くは電話でのアドバイスや指示で解決します。実際に夜間に出動する確率は週に1〜2回程度が平均的です。

② 介護施設(特養、有料老人ホームなど)

介護施設(特に特別養護老人ホームなど)では、夜間は介護スタッフのみが配置されていることが多く、看護師はオンコール待機となるケースが主流です。

  • 主な対応内容:
    • 入所者さんの転倒・転落時の状況確認と指示
    • 急な発熱や意識レベルの低下への対応
    • 救急車を呼ぶべきかどうかの判断
  • コールの頻度と出動確率:訪問看護に比べると、現場に介護プロのスタッフがいるため、電話が鳴る頻度は1晩に0〜1回程度と比較的少なめです。介護スタッフからの「様子見で大丈夫か」という相談がメインとなるため、実際に施設へ駆けつける(出動する)ケースは月に数回程度と低めなのが特徴です。

③ 病院の専門病棟(手術室・透析室など)

急性期病院の手術室(オペ室)や透析室、カテ室などでもオンコール体制が敷かれています。

  • 主な対応内容:
    • 夜間・休日の緊急手術(交通事故や急性大動脈解離など)への対応
    • 緊急透析の実施
  • コールの頻度と出動確率:救急搬送の状況に左右されるため予測が難しいですが、コールが鳴った=100%病院へ出動(緊急呼び出し)を意味します。電話で相談に乗るということはなく、即座に身支度を整えて病院へ向かわなければなりません。
職場タイプ主な連絡元コール頻度(目安)出動の可能性
訪問看護利用者・家族1晩に1〜3回中(電話対応が多く、出動は一部)
介護施設施設の介護職員1晩に0〜1回低(電話での指示で解決することが多い)
手術室(病院)病院当直医・師長不定期(月数回)極めて高(鳴ったら必ず出動)

3. 気になるオンコール手当の相場と労働基準法の扱い

オンコール勤務をこなす上で、多くの看護師が疑問を抱くのが「手当の金額」と「労働時間の扱い」です。

オンコール手当の相場

オンコールで待機している時間に対して支払われる「オンコール手当(待機手当)」の相場は、以下の通りです。

  • 平日1回(一晩)の待機: 1,000円 〜 3,000円
  • 土日祝日1回(24時間など)の待機: 2,000円 〜 5,000円

職場によって金額に開きがあり、手厚いところでは1回5,000円以上支給される施設もありますが、基本的には「拘束される割には安い」と感じる看護師が多いのが現状です。

実際に呼び出された(出動した)場合の給与

オンコール中に電話が鳴り、実際に職場や利用者さんの自宅へ出動した場合、その時間は「労働時間」としてカウントされます。

そのため、待機手当とは別に、実働時間に応じた時間外勤務手当(残業代)や深夜手当(22時〜翌5時の場合は25%割増)が支給されます。 多くの職場では「最低1時間分の手当を保証」などの規定が設けられています。

労働基準法におけるオンコールの位置づけ

「家から出られないのに、なぜこれしか手当が出ないの?」と不満に思う方もいるでしょう。

日本の労働基準法において、オンコール待機は「手待時間(いつでも労働に移行できるように待機している時間)」ではなく、「労働からの解放が保障されている時間(ただし一定の制限がある)」とみなされることが多いためです。

つまり、自由に行動していい時間(ただし酒は飲めず、すぐ戻れる場所にいること)と判断されるため、待機時間そのものに通常の時給を支払う義務は法律上ありません。そのため、各施設が独自に「オンコール手当」という形で少額の手当を設定しているのです。

4. オンコール待機中の正しい過ごし方と4つのルール

オンコール待機中は職場に縛られないとはいえ、完全に自由というわけではありません。緊急事態に備え、以下の4つのルールを厳守して過ごす必要があります。

ルール①:飲酒は絶対にNG

最も重要なルールです。いつ呼び出されても正常な意識で医療行為や判断を行えるよう、また車で駆けつける可能性を考慮し、アルコールの摂取は一切禁止です。ノンアルコール飲料などで気分を紛らわす工夫をしましょう。

ルール②:30分〜1時間以内に対応できる範囲で過ごす

コールの後、どれくらいの時間で現場に到着しなければならないかは職場ごとに規定(「連絡を受けてから30分以内」「1時間以内」など)があります。

そのため、遠出や旅行はもちろん、映画館のようにスマホを確認できない場所へ行くこと、電波の届かない地下へ行くことなどは避けなければなりません。

ルール③:スマートフォンの着信音は最大に設定

「寝ていて着信に気づかなかった」というのは、オンコール勤務において致命的なミスになります。待機中は常にスマートフォンを身に付け、就寝時も枕元に置き、バイブレーションだけでなく着信音を最大音量に設定しておきましょう。

ルール④:お風呂やシャワーのタイミングに注意する

お風呂に入っている最中に電話が鳴るケースは非常に多いです。シャワーの音で着信に気づかないリスクを減らすため、以下の対策を取りましょう。

  • 家族がいる場合は、携帯を見てもらうように頼んでおく
  • ジップロックなどの防水ケースに入れて浴室に持ち込む
  • コールが比較的少ない夕方の早い時間帯に済ませておく

待機中のおすすめの過ごし方

常に緊張感があるオンコールですが、家の中でできるリフレッシュ方法を見つけることで、ストレスを軽減できます。

  • 好きな映画やドラマを動画配信サービス(NetflixやAmazon Primeなど)で一気見する
  • 読書や資格試験の勉強など、机に向かう作業を進める
  • 普段できない家事(料理の作り置き、部屋の片付けなど)をマイペースに行う
  • 自宅でのストレッチやヨガで身体をほぐす

5. オンコール勤務でよくある悩みと3つの解消法

オンコール体制がある職場で働く看護師からは、「精神的な負担が大きい」という声が頻繁に聞かれます。よくある悩みとその具体的な解決策をご紹介します。

よくある悩み

  • 「いつ鳴るか分からない」というプレッシャーで眠れない: スマホの画面を見るたびに動悸がする、深い睡眠が取れず翌朝に疲労が残る。
  • プライベートの予定が立てられない: 買い出しに行く場所も制限され、休日なのに休んだ気にならない。
  • 自分の判断が合っているか不安: 特に経験が浅い時期は、夜間に自分一人の判断で指示を出すことに強い恐怖心を感じる。

精神的負担を減らす3つの解消法

解消法①:マニュアルや「ファーストタッチ」の基準を徹底して頭に入れる

不安の多くは「電話が来たときにどうすればいいか分からない」という知識不足から来ます。

職場に用意されている「緊急時対応マニュアル」を事前に熟読しておきましょう。「○○の症状の時は、まず主治医に連絡」「▲▲の数値なら救急車」といった明確な基準(アルゴリズム)を持っておくことで、いざという時の焦りを大幅に減らすことができます。

解消法②:セカンドコール(バックアップ体制)を確認しておく

多くの職場では、メインで対応する「ファーストコール」の看護師のほかに、判断に迷ったときや出動が重なったときに相談できる「セカンドコール(バックアップ)」の先輩看護師や管理者が設定されています。

「一人で抱え込まず、迷ったらここに電話して確認すれば大丈夫」というセーフティネットがあることを意識するだけで、精神的な負担は半分以下になります。

解消法③:オンコールのない職場への転職を検討する

どれだけ対策をしても、「どうしてもオンコールの緊張感に耐えられない」「睡眠不足で体調を崩してしまった」という場合は、無理をせずオンコール自体のない働き方にシフトすることをおすすめします。

看護師の資格を活かせる職場は、オンコールがある場所だけではありません。

6. まとめ:オンコールの実態を知って自分に合う働き方を選わう

看護師のオンコール勤務は、自宅で過ごせるメリットがある反面、特有の緊張感や行動制限が伴う少し特殊な働き方です。

手当の額やコールの頻度は職場によって大きく異なるため、もし現在の職場のオンコール負担が重すぎる、あるいはこれからオンコールのある職場(訪問看護や介護施設など)への転職を考えている場合は、以下のポイントを事前にしっかり確認することが大切です。

  • 月のオンコール当番は何回あるか?
  • 実際の夜間出動回数は月に平均何回か?
  • 手当の金額や、出動時の残業代の計算はどうなっているか?
  • 困ったときに相談できるバックアップ体制(セカンドコール)はあるか?

オンコールがどうしても苦手な人向けの職場

もし「オンコールから完全に解放されたい」と考えているなら、以下のような職場への転職・異動を検討してみましょう。

  • 一般病棟(シフト制の完全夜勤がある職場): 夜は大変ですが、勤務時間が終われば完全に仕事から離れられます。
  • クリニック(外来): 基本的に日勤のみで、夜間の呼び出しは皆無です。
  • 健診センター・検診クリニック: 予約制の業務がメインのため、残業も少なくオンコールもありません。
  • 保育園・企業の健康管理室(産業看護師): カレンダー通りの休みで、緊急の呼び出しが発生しない代表的な職場です。

オンコールは在宅医療や介護の現場を支える非常に重要でやりがいのある仕事ですが、何より大切なのはあなた自身の心身の健康です。自分のライフスタイルや許容できるストレスの度合いに合わせて、最適な働き方を選んでいきましょう。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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