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転職活動の流れは?基本的なスケジュールと計画の立て方、注意点を解説

転職活動の流れは?基本的なスケジュールと計画の立て方、注意点を解説

一般的に、転職活動の期間は3〜6ヶ月ほどが目安とされています。ただし、そのスピードは人それぞれ。実際のところ、転職活動のポイントをしっかり押さえておけば、1ヶ月ほどの短期集中型でも、半年以上かけたじっくり型でも、十分に成功を目指すことができます。

この記事では、転職活動の全体的な流れとスケジュールの立て方についてわかりやすく解説します。自分の状況や希望に合わせた転職を実現するために、事前準備から面接、内定、退職までの基本的なステップを確認しておきましょう。

この記事でわかること

  • 転職活動スタート→情報収集・検討→応募・面接→退社~入社の流れ
  • 転職活動の各ステップでの具体的なやるべきこと
  • 転職活動をはじめるにあたって注意しておくべきポイント

1. 一般的な転職活動にかかる期間と流れ(スケジュール)

一般的な転職活動のスケジュール

転職活動には、一般的に2〜3ヶ月ほどかかると見ておくのが安心です。たとえば、自己分析やスキルの棚卸し、転職の目的を見直すといった準備に1〜2週間、希望条件に合う求人を探して応募するまでに約2週間、書類選考から最終面接までに4〜5週間、内定後の引き継ぎや退職手続きにさらに4〜5週間が目安となります。

とはいえ、これはあくまで一般的なスケジュールです。応募する企業や状況によって、かかる時間は大きく変わります。たとえば、遠方の企業を受ける場合は、面接や職場見学のために移動や宿泊が必要になることもあります。

また、選考の進み具合は時期によっても左右されます。ゴールデンウィークや年末年始などの大型連休を挟むと、スケジュールがずれ込むこともありますし、企業の採用担当者が繁忙期で対応に時間がかかることも考えられます。さらに、複数社の選考を同時に進めている場合には、面接日の調整が必要となり、結果として予定が後ろ倒しになることもあるでしょう。

こうしたさまざまな要因を考えると、転職活動には最低でも2〜3ヶ月、場合によっては半年以上かかるケースも珍しくありません。焦らず余裕を持って、無理のないスケジュールを立てることが成功への第一歩です。

2. 転職活動での事前準備の期間:2週間

自己分析

自己分析

自己分析では、次の2点をしっかりと確認することが重要です。まず1つ目は「自分のキャリアの強み」です。これには、これまでに身につけたスキルや、強みを伝えるための具体的な業務エピソード、または数値で表現できる実績が含まれます。2つ目は「転職の目的」です。仕事のやりがいや年収アップ、残業削減など、転職を通じて何を解決または改善したいのかを明確に整理しておきましょう。この自己分析は、転職活動が進み、例えば「A社とB社、どちらにしようか」と迷った時の判断基準にもなりますので、最初にじっくりと時間をかけて考えておくことが大切です。

情報収集・検討

情報収集・検討

転職活動において、気になる業界や企業、仕事内容の最新情報をチェックすることは非常に重要です。多くの求人情報や企業の採用ページを確認することで、「こんな仕事があるのか」「この業界は全体的に年収が高い」など、新たな気づきを得て視野が広がることがあります。

具体的には、志望する業界の採用基準や動向、平均的な給与額、求められるスキルや資格などを事前に調べておくことが大切です。また、転職イベントやセミナーに参加するのも効果的です。合同企業説明会では、企業の採用担当者から直接話を聞くことができ、1日で複数の企業情報を得られるのが最大の利点です。こうした情報源をうまく活用して、転職活動を有利に進めましょう。

また、厚生労働省のHPでも仕事探しに関する各種情報を掲載してますので参考にしてみてください。

3. 転職活動での応募・書類選考の期間:2週間

応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成

応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成

転職サイトを利用して応募する際、履歴書や職務経歴書はWeb上で作成します。最近では、応募書類をデジタルデータで作成することが一般的となっていますが、紙であれデジタルであれ、志望動機や自己PRのコピー&ペーストは避けるべきです。応募先に合わせて、オリジナルの内容を作成することが重要です。

応募書類は、面接時に持参を求められる場合もありますので、企業によって指定されている形式がないか確認し、WordやExcelで作成しておくと良いでしょう。応募書類の質が面接官に与える印象に大きく影響し、選考通過の可能性が高まることがあります。そのため、応募先に合わせた内容作りが重要です。

また、デザイナー職などのように実績を確認する必要がある職種では、職務経歴書とは別に自分の作品をまとめたポートフォリオを提出することが求められることもあります。

応募・書類選考

情報収集の過程で気になる企業が見つかった場合は、必ずその企業に合わせた志望動機をしっかりと作成し、応募することが大切です。志望動機は、企業の理念や業務内容、求めるスキルなどに触れ、自分の経験や強みがどのように貢献できるかを具体的に伝えることが重要です。このように企業ごとにカスタマイズされた志望動機を示すことで、応募者としての熱意や適性を効果的にアピールできます。

また、「転職成功者は1社の内定を得るために平均32社に応募している」というデータもあります。そのため、興味のある求人はできるだけ多くリストアップしておくことが重要です。

転職活動は「1社ずつ順番に」応募するのではなく、「複数の会社に並行して」応募するのが理想的です。複数の選択肢を比較しながら転職活動を進めることで、最終的に複数社から内定をもらった際に、納得のいく選択がしやすくなります。さらに、中途採用の選考は予想以上にスピーディで進行することが多いため、「やっぱりあの企業にも応募しよう」と思った時には、すでに募集が締め切られている場合もあります。

4. 転職活動での面接の期間:3~5週間

転職活動での面接の期間

有名企業の面接に関する情報はインターネットで見つかることがありますが、真偽が不確かな情報も多いため、あくまで参考程度にとどめておくのが賢明です。

その代わり、面接で聞かれそうな基本的な質問に対して、どのように答えるかをしっかり考えて準備する方が、より有意義な時間の使い方となります。転職エージェントを活用したり、家族や友人を面接官に見立てて模擬面接を行ったりするのも効果的な練習方法です。

よく聞かれる質問に対する回答の準備

面接でよく聞かれる質問に対する回答を事前に準備しておくことが重要です。特に以下の質問にはしっかりと答えられるようにしておきましょう。

  • 自己紹介
  • 転職理由
  • 志望動機
  • キャリアプラン
  • 逆質問

転職理由や志望動機、キャリアプランについては、一貫性があり、前向きで自分の意図が伝わるように準備しておきましょう。転職理由を述べる際には、現職の愚痴やネガティブな言葉を避け、ポジティブな表現を心がけることが大切です。

また、逆質問は企業に対する興味や志望度を示す良い機会です。事前に3つ程度の質問を用意し、面接官に対して意欲を伝えるようにしましょう。

面接の練習

面接の回答を作成して自分の中に落とし込んだら、次に実際に声に出して練習しましょう。書き出しだけで面接に臨むのは危険です。なぜなら、緊張したり、何を話すべきか忘れてしまったりすることがよくあるからです。実際に声に出して練習することで、より自然に、スムーズに話すことができるようになります。

面接の流れは一般的に「入室と挨拶から始まり、質疑応答が行われ、最後に退室」という形です。まず自己紹介をし、その後、転職理由、志望動機、キャリアプランなどを順に答え、最後に「何か質問はありますか?」という逆質問があります。面接は通常30分から1時間程度で終わるので、その流れを意識して練習を重ねることが重要です。

また、面接では表情や姿勢も重要なポイントです。鏡の前で練習したり、自分の受け答えを録画して確認したり、家族や友人に練習相手を頼んでフィードバックをもらうことも有効です。これにより、より自信を持って面接に臨むことができるようになります。

5転職活動での内定・退社・入社の期間:4~6週間

内定通知を受け取ったら、まずは入社の意思を伝え、その後に条件交渉や入社日の調整を行いましょう。

退職の意思表明・退職の手続き

民法上では、労働者は退職の意思を会社に伝えてから2週間が経過すれば退職できるとされていますが、実際の職場では退職希望日の1カ月前を目安に直属の上司へ伝えるのが一般的です。

転職を理由にして、引き継ぎをいい加減にしたり、急に業務を放り出したりするのは避けましょう。円満退職は、今後の人間関係やキャリアにも影響を与えることがあります。

また、多くの企業では退職に関する就業規則が定められています。社内規定を確認したうえで、適切なタイミングで退職の意思を伝えることが大切です。丁寧な対応を心がけることで、退職後も良好な関係を築けるでしょう。

また、会社から支給されている健康保険証、社員証、制服などの返却を忘れずに行い、離職票や源泉徴収票を受け取ることも重要です。さらに、年金や保険などの各種手続きも忘れないようにしましょう。

入社手続き

源泉徴収票や雇用保険被保険者証、年金手帳など、新しい職場での入社手続きに必要な書類は事前にしっかり準備しておきましょう。あわせて、マイナンバーや基礎年金番号も求められることがあるため、手元にすぐ出せる状態にしておくとスムーズです。

また、前職の退職後に失業給付金を受け取っていた場合は、就職が決まった時点でハローワークへ速やかに報告する義務があります。これを怠ると、給付金の返還などトラブルにつながる可能性もあるため、忘れずに手続きしましょう。

雇用契約を締結し、入社手続きを終えたら、就業規則をしっかり確認したうえで初出勤日を迎える準備を整えます。

6転職活動はいつからはじめるのが良い?

転職活動が初めての方の中には、「在職中に転職活動をしてもいいのだろうか?」あるいは「会社を辞めてからのほうが集中できるのでは?」と悩んだことがあるかもしれません。確かに、仕事を続けながら転職活動を進めるのは簡単ではありません。

しかし、特別な理由がない限りは、在職中に転職活動を行うことをおすすめします。その理由のひとつは、転職の本来の目的である「今の職場では実現できないことを、新たな環境で叶える」という軸がぶれやすくなるからです。

例えば、希望条件に合う企業がなかなか見つからなかったり、思うように選考が進まなかったりすると、転職活動が長引くことがあります。もし退職後に活動していた場合、収入が途絶えることで焦りが生まれ、「どこでもいいから受かればいい」と妥協してしまうリスクが高まります。結果的に、前職よりも自分に合わない環境を選んでしまう可能性もあるのです。

一方、在職中の転職活動には、現職と比較しながら応募先を冷静に判断できるというメリットもあります。「他社を見たことで、今の職場にも良さがあると気づいた」と現職にとどまる判断ができることもあれば、「やはり早めに転職しよう」と意志を固めることもあるでしょう。

転職は人生を左右する大きな選択です。焦らず、自分にとって納得のいく判断をするためにも、在職中に余裕を持って活動を進めるのがベストな方法です。

7転職活動を逆算でスケジュールを立てる

逆算スケジュールを立てるために下記の4ステップを意識しましょう。

1.ゴール(入社時期)を決める

「半年後に転職したい」「新年度から新しい職場で働きたい」など、自分に合ったタイミングを設定しましょう。

2.退職のタイミングを決める

転職先が決まっても、すぐに退職できるとは限りません。就業規則での退職申告期間(一般的には1ヶ月前)を確認し、引き継ぎや有休消化、ボーナスの支給時期なども考慮してスケジュールを調整しましょう。

3.内定時期を想定し、求人応募の開始時期を決める

内定までには通常1ヶ月ほどかかるケースが多いため、内定をもらいたい時期の1~1.5ヶ月前には応募をスタートできるよう逆算しておきます。

4.情報収集や応募準備をいつ始めるか決める

スキルや経験の棚卸し、自己分析、履歴書・職務経歴書の作成、証明写真の用意、スーツのチェックなど、事前準備にかかる時間も見込んで早めに着手しましょう。

転職活動を逆算でスケジュールを立てる理由

転職活動で「逆算スケジュール」が重要とされる理由は、思いつきや勢いでの転職を防ぎ、リスクを最小限に抑えるためです。

たとえば、「条件が良さそうだと感じて応募し内定をもらったものの、入社してみたら自分に合わず、数年以内に再転職を検討することになった」「退職の意思を早まって伝えてしまい、収入がない状態で焦って転職先を決めざるを得なくなった」「引き継ぎがうまく進まず、有給休暇も取れないまま次の職場へ……」など、準備不足が原因で起きる問題は少なくありません。

特に在職中に転職活動を行う場合は、限られた時間の中でいかに効率よく進められるかがカギになります。退職のタイミングも慎重に見極める必要があります。だからこそ、「いつまでに転職したいのか」というゴールを設定し、そこから逆算して行動計画を立てることが求められるのです。

転職は、自分のキャリアや人生を見つめ直す大きな機会でもあります。行き当たりばったりの判断で後悔することのないよう、しっかりと計画を立ててリスクを回避し、納得できる形で「本当に行きたい企業」にアプローチしていきましょう。

8最後に

転職活動を成功させるためには、自身のスキルの棚卸しや、志望業界・企業についてのリサーチなど、丁寧な事前準備が欠かせません。一般的に、転職活動にはおおよそ2~3ヶ月程度の期間がかかると見込んでおくとよいでしょう。

最近ではWeb面接を取り入れる企業も増えており、使用するツールの操作方法や面接までの段取りなど、以前とは異なる点もあります。特に久しぶりに転職活動をする方にとっては、変化を感じる場面も多いかもしれません。

もしも不安や不明点がある場合は、転職エージェントの活用も一つの選択肢です。面接対策や応募書類の添削、企業とのやり取りの代行など、転職のプロから実践的なサポートが受けられるため、心強い存在となるでしょう。

転職を成功へと導くには、しっかりと準備を整え、余裕を持ったスケジュールで行動することが大切です。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

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