サービス管理責任者とは?仕事内容・資格要件・年収・将来性を徹底解説【2025年最新】
「サービス管理責任者(通称:サビ管)」という言葉を聞いたことがあっても、「実際にはどんな仕事?」「資格は必要?」「給料はどのくらい?」と疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。 ...
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福祉業界でキャリアアップを目指す方の中で、近年注目を集めている資格が「サービス管理責任者(サビ管)」です。障害福祉サービス事業所では必ず配置が求められる国家資格に準ずる専門職であり、非常に需要の高い職種です。
この記事では、サービス管理責任者の資格とは何か、取得するための条件、仕事内容、年収、キャリアパス、将来性などをわかりやすく解説します。
これから福祉分野で働きたい方や、現職でスキルアップを目指す方にとって役立つ内容になってます。
目次
「サービス管理責任者(サビ管)」とは、障害福祉サービス事業所などで利用者への支援計画を作成し、スタッフの支援を管理・指導する責任者のことを指します。
障害者総合支援法に基づき、以下のような事業所で配置が義務付けられています。
サビ管は、利用者一人ひとりのニーズに応じた支援を行うために欠かせない存在です。
支援計画の作成、モニタリング、職員への指導、外部機関との連携など、福祉サービスの質を保つ中核的な役割を担っています。
サービス管理責任者の資格は「国家資格」ではありませんが、厚生労働省が定める要件を満たしたうえで研修を修了する必要があります。
主な資格要件は以下の通りです。
| 要件項目 | 内容 |
| 実務経験 | 障害福祉や介護、医療分野などで一定の実務経験(原則5年以上、うち3年以上は相談・支援業務) |
| 保有資格 | 社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、看護師などの有資格者が多い |
| 研修修了 | 「サービス管理責任者研修(基礎研修・実践研修)」を受講・修了すること |
つまり、「経験+研修」の両方が必要です。
資格そのものは「認定証」として発行され、全国共通で通用します。
サービス管理責任者になるまでの基本的な流れは次の通りです。
まず、障害福祉・介護・医療分野などで**相談支援・直接支援の実務経験を5年以上(うち3年以上は相談支援業務)**積みます。
職種例:生活支援員、相談員、介護職員、支援員など。
次に、各都道府県が実施する「サービス管理責任者基礎研修」を受講します。
この研修では、障害福祉制度の基礎、支援計画の作成方法、チームマネジメントなどを学びます。
基礎研修修了後、一定期間実務を行い、「サービス管理責任者実践研修」を受講します。
より高度な支援技術・チームマネジメント・リスク管理など、現場運営に直結する内容です。
実践研修を修了すると、「サービス管理責任者」として登録・配置できるようになります。
研修修了証は全国で有効です。
厚生労働省の「サービス管理責任者等研修制度について」のPDFも参考にしてみてください。
サービス管理責任者の主な仕事内容は以下の通りです。
利用者の成長や自立を支援し、社会参加を支えるやりがいのある仕事です。
また、事業所の運営に関わる立場でもあるため、マネジメントスキルも身につきます。
研修は都道府県ごとに実施され、以下のような内容が含まれます。
受講費用は都道府県により異なりますが、おおむね次のような相場です。
合計で約10万円前後が目安になります。
勤務先が費用を負担してくれる場合も多いので、事業所に確認してみましょう。
厚生労働省や求人サイトのデータをもとにした、全国平均の給与相場は以下の通りです。
| 地域 | 月給の目安 | 年収の目安 |
| 全国平均 | 30万円~40万円 | 約400万~550万円 |
| 首都圏(東京・神奈川) | 35万円~45万円 | 約500万~600万円 |
| 地方都市 | 28万円~38万円 | 約380万~520万円 |
福祉職の中では比較的高水準であり、管理職手当や役職手当が加算されるケースもあります。
経験年数や事業所規模によっては年収600万円を超えることも珍しくありません。
サービス管理責任者は、障害福祉サービスを提供する多様な現場で求められます。
近年は、民間企業が運営する福祉事業所も増加しており、求人需要は全国的に高止まりしています。
日本では、障害者総合支援法や共生社会の推進により、障害福祉分野の事業所数が年々増加しています。
それに伴い、サビ管の配置義務がある事業所も増加しており、慢性的な人材不足が続いています。
特に地方では、「サービス管理責任者がいないために事業所が開設できない」といったケースもあるほどです。
そのため、資格を取得すれば全国どこでも働ける非常に強い資格といえます。
サービス管理責任者に向いている人の特徴は以下の通りです。
特に、現場経験を活かして「支援全体をまとめる立場になりたい」という方には最適です。
とはいえ、現場経験を積んでいれば、これらの課題は十分に乗り越えられます。
Q1. サービス管理責任者研修は誰でも受けられますか?
A. 一定の実務経験や資格を持つ人のみが対象です。未経験者はまず現場経験を積む必要があります。
Q2. サービス管理責任者の資格に有効期限はありますか?
A. 現在のところ有効期限はありません。研修修了証は全国共通で利用可能です。
Q3. サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者の違いは?
A. 対象となる利用者が異なります。
- サビ管:主に成人の障害者支援
- 児発管:児童の発達支援・放課後等デイサービス担当
Q4. 介護職からでもなれますか?
A. はい。介護福祉士や実務経験があれば、介護職からのステップアップも可能です。
サービス管理責任者は、障害福祉事業所における「支援の中心的存在」であり、社会的にも高い需要があります。
取得までには一定の経験や研修が必要ですが、資格を得ることで年収アップ・キャリアアップ・全国での活躍が可能になります。
今後も障害福祉サービスの需要は拡大する一方であり、サビ管の重要性はますます高まるでしょう。
「現場で培った経験を活かしたい」「より利用者に寄り添った支援をしたい」と考える方は、ぜひサービス管理責任者の資格取得を目指してみてください。
✅ この記事でわかること(まとめ)
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