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【完全保存版】職務経歴書の書き方マニュアル|採用担当に刺さるコツと例文付き

職務経歴書の書き方マニュアル|採用担当に刺さるコツと例文付き

転職活動に欠かせない「職務経歴書」。しかし、いざ書こうと思っても「何をどう書けばいいの?」「履歴書とはどう違うの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、職務経歴書はあなたの経験やスキルを採用担当者にアピールする“最重要書類”です。書き方ひとつで、書類選考の通過率が大きく変わります。

本記事では、初めて職務経歴書を書く方から、何度か転職を経験されている方まで、すぐに実践できる書き方のコツを徹底解説。基本構成、業種別のポイント、NG例とその改善策までを網羅しお届けします。

この記事を読み終える頃には、「あなたらしい職務経歴書」がしっかり完成できるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

目次

1. 職務経歴書とは?履歴書との違いを理解しよう

職務経歴書とは?履歴書との違いを理解しよう

職務経歴書とは、これまでの仕事の経験やスキルを具体的にアピールするための書類です。履歴書が「経歴の概要」を示すのに対し、職務経歴書は「実績やスキル」を詳しく伝えるツール。企業が「この人を採用したい」と思えるかどうかの判断材料となります。

ポイント:

  • 職務経歴書は自己PRの場
  • 書き方次第で面接に進めるかが変わる

2. 採用担当が見るポイントとは?職務経歴書の役割を理解しよう【企業視点で解説】

 採用担当が見るポイントとは?職務経歴書の役割を理解しよう【企業視点で解説】

職務経歴書とは、あなたが「どのような職務経験を積み、どんな成果を上げてきたか」、そして「どのような強みがあり、これからどう貢献できるのか」を企業に伝えるための書類です。

一言で言えば、“あなたを商品として紹介するカタログ”。その完成度次第で、「面接に呼ばれるか、それともスルーされるか」が決まります。

職務経歴書が果たす3つの役割

役割内容採用担当者の目的
1. 経験の証明どんな仕事をしてきたか、どんな役割を担ったか応募職種とマッチしているかを確認する
2. 実績の評価具体的な成果や数字、プロジェクト内容など即戦力になるか、再現性があるかを判断
3. 人物像の把握キャリアの方向性、仕事への姿勢、成長意欲組織文化と合うか、将来性があるかを検討

採用担当者はココを見ている!評価されるポイント5選

職務経歴書において採用担当者が重視するのは、次の5つの観点です。

1. 求めるスキル・経験とのマッチ度

企業が求めるスキルセットや経験を持っているか。「応募職種との一致度」が高ければ高いほど、書類選考を突破しやすくなります。

例:

  • 企業:「法人営業経験3年以上・提案型営業が得意な人材が欲しい」
  • あなた:「法人営業経験5年/課題解決型の提案で前年比150%達成」

2. 数字や成果が明確に示されているか

実績は“数字”で見せるのが鉄則。「頑張りました」「評価されました」ではなく、「具体的に何を、どれだけ達成したか」を示しましょう。

OK/NG例:

  • ✕「売上に貢献しました」
  • ◎「前年比120%の売上増加を達成」

3. キャリアに一貫性や成長があるか

どんな思いでキャリアを築いてきたか。その過程に「学び」「成果」「次の挑戦」が見えるかがポイント。複数回の転職がある人も、一貫した目的が見える構成にすることで、マイナスイメージを防げます。

4. ロジカルで読みやすい構成

読みやすい文章は、それだけで評価対象です。結論→具体例→結果という順で伝える「PREP法」などを使い、誰が読んでも一目で伝わる構成を心がけましょう。

5. 応募企業に合わせたカスタマイズ

職務経歴書は「1枚ですべての企業に対応するもの」ではありません。応募先企業の事業内容や採用ポジションに合わせて、強調する実績やスキルを変えることが重要です。

例:

  • 接客スキル → 接客業に強調
  • マネジメント経験 → 管理職求人に強調

企業が職務経歴書で判断する「見えない部分」

職務経歴書は、単に“スキルの棚卸し”をするための書類ではありません。採用担当者は、読み取りながら次のような「見えない要素」も感じ取っています。

見えない評価軸読み取るヒント
文章力・伝える力読みやすいか/論理的に構成されているか
ビジネスマナー誤字脱字の有無/敬語の使い方
応募意欲応募企業に合わせた内容になっているか
ポテンシャル実績だけでなく、今後の意欲や姿勢が見えるか

採用担当者から“会いたい”と思わせるために

「書類はパスしたけど、面接では期待外れだった」というのは、企業にとっても採用コストのロスになります。そのため、職務経歴書では以下の2つを両立させる必要があります。

  • 再現性のある実績(今後も成果を出せそう)
  • リアルな人物像(一緒に働くイメージが持てる)

そのためには、背伸びせず、かつ魅力を最大限に伝える「戦略的なアピール」が必要なのです。

3. 職務経歴書に書くべき基本項目とは?|構成と記載例つきで徹底解説

職務経歴書に書くべき基本項目とは?|構成と記載例つきで徹底解説

職務経歴書を書く際に、まず押さえておきたいのが「基本構成」です。どんなに素晴らしい経験があっても、構成がバラバラだったり情報が欠けていたりすると、採用担当者にとって非常に読みづらくなり、マイナス評価につながります。

ここでは、採用側がチェックしやすく、あなたの魅力が自然と伝わる職務経歴書の基本項目を、順を追ってご紹介します。

ハローワークのHPでも職務経歴書の書き方に関する紹介がありますので参考にしてみてください。

【職務経歴書の基本構成一覧】

項目名内容ポイント
① タイトル職務経歴書という見出し書類の一番上にシンプルに記載(例:「職務経歴書」)
② 氏名・作成年月日名前と日付を右上または左上に書類作成時の日付を明記/履歴書と統一感を持たせる
③ 職務要約キャリアの総括(3~6行程度)どんな経験をしてきた人なのか、第一印象が決まる
④ 職務経歴(会社ごとの詳細)所属企業、役職、期間、業務内容など具体的な職務内容と実績を明記/箇条書き推奨
⑤ 実績・成果数値・評価・社内表彰など数字で表せる成果を強調/自己評価より客観的な表現で
⑥ 活かせるスキル・強み専門スキル・ソフト・資格など応募職種に関連するスキルにフォーカス
⑦ 保有資格・免許資格名・取得年月・レベル感業務に活かせるものを優先的に記載する
⑧ 自己PR(任意)自分の強み・志望動機とのつながり応募企業向けにカスタマイズするのがベスト

① タイトル(職務経歴書)

最上部の中央に「職務経歴書」と明記します。余計な装飾やデザインは不要で、シンプルかつフォーマルに仕上げるのが基本です。

② 氏名・作成年月日

  • 氏名:フルネームを記載
  • 作成年月日:応募日近くの日付を明記(右上推奨)

例:

  1. 氏名:山田 太郎  
  2. 作成日:2025年4月21日

③ 職務要約(キャリアサマリー)

最初に記載することで、あなたの職務経歴の“全体像”がひと目で伝わります。採用担当者はまずここを読んで、続きを読むかどうか判断するケースが多いです。

構成のコツ:

  • 経験年数
  • 業界・職種・担当業務の概要
  • 実績や成果の簡易サマリー
  • 今後の方向性(あれば)

例文:

営業職として10年以上の経験があり、主に法人向け提案営業に従事。中小企業を対象としたソリューション提案を得意とし、年間1億円以上の売上を3年連続で達成。現在はチームリーダーとして部下育成にも力を入れており、今後はマネジメント経験をさらに深めていきたいと考えている。

④ 職務経歴(会社ごとの実務内容)

これまで勤務してきた会社ごとに、所属部署・役職・勤務期間・担当業務を具体的に記載します。見出し形式で「社名(勤務期間)」を記し、その下に詳細を書いていくと読みやすくなります。

記載例:

■ 株式会社〇〇(2015年4月~2024年3月)

【所属部署】営業部 法人営業課  

【役職】主任  

【業務内容】  

– 中小企業向けソリューション営業(ITツール導入支援)  

– 月10件以上の新規商談獲得、既存顧客の深耕営業  

– 提案資料作成、プレゼンテーション、契約締結

⑤ 実績・成果

この項目は特に重視されます。「何を、どのようにして、どのくらいの成果を出したか」を明確にし、できれば数字で表現します。成果が数字にしづらい業種・職種でも、「件数」「評価」「改善率」などで見せることは可能です。

記載例:

  • 年間売上1.2億円を達成(前年比150%)
  • 社内営業成績ランキング1位(2019年、2021年)
  • 新規顧客開拓50社/年間、顧客満足度アンケート平均4.8点(5点満点中)

⑥ 活かせるスキル・強み

これまでの経験の中で得たスキルのうち、応募職種で活かせる内容を整理して記載しましょう。

例:

  • ヒアリング力・課題発見力(法人営業経験)
  • Excel関数(VLOOKUP、ピボット)を活用したデータ分析
  • Salesforce、Slack、Google Workspace 等の業務利用経験
  • チームマネジメント(5名のリーダー経験)

⑦ 保有資格・免許

業務に関連する資格を中心に記載します。読みやすさを意識して取得年月も添えましょう。

例:

  • 日商簿記2級(2022年6月取得)
  • 普通自動車第一種運転免許(2009年取得)
  • TOEICスコア750点(2024年11月)

⑧ 自己PR(任意)

任意ではありますが、応募企業への想いや強みを補完できる重要な項目です。応募する企業やポジションに合わせて内容を調整しましょう。

構成のヒント:

  • 強み→具体的なエピソード→成果→貢献意欲(PREP法)

例文:

顧客のニーズを正確に把握し、課題解決型の提案を行うことで高い成果を上げてきました。営業成績トップの経験に加え、チームリーダーとしてのマネジメント力も磨いております。貴社の営業部門においても即戦力として貢献できると考えています。

4. 職務経歴書の正しい書き方【テンプレート例あり】

以下はシンプルで使いやすい職務経歴書のテンプレート例です。

職務経歴書

氏名:山田 太郎
作成日:2025年4月21日

【職務要約】

営業職として10年以上の経験を持ち、特に法人営業において年間1億円以上の売上を達成。チームリーダーとしてマネジメントも経験し、部下の育成にも従事。

【職務経歴】

株式会社○○(2015年4月~2024年3月)
所属:営業部 法人営業課
役職:主任
業務内容:

  • 中小企業向けソリューション営業
  • 新規開拓、既存顧客の深耕営業
  • 営業資料の作成、提案・商談・クロージング

【実績】

  • 2018年度 売上1.2億円(前年比150%)
  • 営業部内MVPを3回受賞

【保有資格】

  • 日商簿記2級
  • TOEIC 750点

【自己PR】

顧客の課題をヒアリングし、ニーズに応じた提案を行うスタイルで成果を出してきました。今後は営業力とチームマネジメント力を活かし、より成長できる環境でチャレンジしたいと考えています。

5. 職種別・業種別の書き方のコツ|採用担当者に刺さる実績とスキルの見せ方

職務経歴書は、業種や職種によってアピールすべきポイントや見せ方が大きく異なります。自分の職務に適した書き方を理解しておくことで、より説得力のある職務経歴書を作成することができます。

ここでは、主要な7職種・業種に分けて、書き方のコツと実例をご紹介します。

① 営業職|数字と成果、課題解決力をアピール

営業職の採用担当者が最も注目するのは、売上・契約数などの成果と、提案力やコミュニケーション力です。単に「営業をしていました」ではなく、「どう成果を上げたか」「どんな顧客と接していたか」を具体的に記述しましょう。

アピールすべきポイント

  • 売上実績(前年比・月次・年間)
  • 顧客層(法人・個人/業界・規模など)
  • 担当フェーズ(新規/既存/クロージングなど)
  • 使用ツール(CRM、SFAなど)

実例:

法人営業として主に中小企業を担当。年間100件以上の商談を実施し、月平均3件の新規契約を獲得。売上は前年比130%を達成。提案からクロージングまで一貫して対応し、顧客満足度アンケートで平均4.7点(5点満点)を獲得。

② 事務職・アシスタント職|正確性と業務効率の高さを示す

事務職は“縁の下の力持ち”として、正確さ・スピード・気配りが重視されます。採用担当者は「安心して任せられる人材か」を見ています。

アピールすべきポイント

  • 書類作成・管理の実績(件数・種類)
  • 業務フロー改善や効率化への取り組み
  • 使用スキル(Excel関数、Word、会計ソフトなど)
  • チームサポート・他部署との連携経験

実例:

受発注処理や売上データ入力を担当。Excelを用いた関数(VLOOKUP・IF)やピボットテーブルによる集計業務を担当し、処理時間を20%短縮。月間300件のデータをミスなく管理し、社内評価でも“正確で信頼できる”と評価された。

③ 販売・接客業|顧客対応力と数字に表れる信頼性

販売職では、接客の丁寧さ・売上への貢献度・リピーター獲得力などが重要視されます。「売る力」「信頼される力」を数値やエピソードで示しましょう。

アピールすべきポイント

  • 販売実績・客単価・アップセル率
  • リピーターの獲得数・顧客満足度
  • クレーム対応・チームワーク
  • 店舗運営・新人教育の経験

実例:

アパレルショップにて販売職として勤務。個人売上月平均300万円を達成。接客時にコーディネート提案を行い、客単価を前年比25%向上。新人教育にも従事し、指導したスタッフ2名が3ヶ月で売上目標達成。

④ エンジニア・IT職|スキル・開発環境・成果物を具体的に

エンジニア職では、「どの工程を担当したか」「どの技術スタックを使ったか」が評価されます。曖昧な表現を避け、使用言語やプロジェクト規模などを具体的に記述しましょう。

アピールすべきポイント

  • 開発フェーズ(要件定義・設計・実装・テストなど)
  • 使用言語・フレームワーク・ツール
  • 担当プロジェクトの規模・成果
  • チーム開発経験・アジャイル/ウォーターフォール

実例:

自社サービスのWebアプリ開発にて、バックエンド(PHP/Laravel)を担当。API設計、DB構築、セキュリティ対策を実施。月間10万PVのサービス安定運用に貢献。Git・Slack・JIRAを活用したチーム開発経験あり。

⑤ 管理職・マネジメント職|組織を動かす力と成果を示す

管理職では、メンバー育成・数値管理・課題解決の力が求められます。「どの規模のチームを率いて、どう成果を出したか」を伝えましょう。

アピールすべきポイント

  • 管理人数・組織規模
  • 数値目標の達成実績
  • 育成や教育制度の構築
  • 部門の業績改善施策

実例:

営業部門にてチームリーダーとして6名をマネジメント。個々の強みに応じた目標設定と同行営業を実施し、チーム全体の月間成約率を15%→28%へ改善。週次MTGや社内勉強会を実施し、部下3名が昇進。

⑥ 医療・福祉・保育系|信頼と安心感を与える姿勢を重視

対人支援を行う職種では、専門知識はもちろん、コミュニケーション力や配慮の姿勢が評価されます。数字以外にも、利用者や保護者の声、連携体制の構築などを記載すると良いでしょう。

アピールすべきポイント

  • 担当人数・施設規模・業務範囲
  • 医療・福祉スキル(処置内容、介護技術など)
  • チーム連携(看護師、医師、保護者など)
  • 対応した課題とその解決事例

実例:

介護施設にて入居者20名の生活支援を担当。移乗・入浴・服薬管理などを担うほか、ご家族への報告対応や医療機関との連携も担当。入居者満足度アンケートで平均4.6点(5点満点)を記録。

⑦ クリエイティブ職(デザイナー・ライターなど)|成果物と影響力がカギ

クリエイティブ職では、制作物の質・影響力・納期対応などが評価されます。ポートフォリオと併用して、プロジェクトの背景や成果も記載しましょう。

アピールすべきポイント

  • 制作物の種類・使用ツール
  • 担当範囲(構成・撮影・執筆・編集など)
  • PV数・エンゲージメントなどの実績
  • クライアント対応力・納期厳守経験

実例:

自社オウンドメディアの記事制作を担当。SEOを意識した構成で月15本の記事を執筆し、1記事平均3,000PVを達成。Adobe Photoshop/Illustratorを使ったバナー制作も対応可能。

6. 書類選考を突破する職務経歴書にする5つのコツ|企業に「会いたい」と思わせる技術

せっかくの経験やスキルがあっても、それが職務経歴書でうまく伝わらなければ書類選考で落ちてしまう…そんな悔しい結果を避けるために、職務経歴書では**「読み手の視点」と「伝え方の工夫」**が重要になります。

ここでは、実際に多くの採用担当者がチェックしているポイントを踏まえて、“通過率が上がる職務経歴書”を作るための5つのコツを詳しくご紹介します。

コツ① 結論から書く「PREP法」で、論理的に魅せる

職務経歴書では、いかに短時間で魅力を伝えられるかが勝負。採用担当者は多忙なため、ダラダラと経緯を語る文章よりも、結論からズバッと書かれた構成を好みます。

そこで有効なのが、「PREP法」と呼ばれる論理構成です。

【PREP法の構成】

  • Point(結論):「私の強みは○○です」
  • Reason(理由):「なぜなら~の経験があるからです」
  • Example(具体例):「たとえば、〇〇のプロジェクトでは~」
  • Point(まとめ):「この経験を活かして、御社でも~に貢献できます」

実例:

私の強みは、課題解決型の提案営業力です。
なぜなら、顧客の課題を的確に把握し、業務改善につなげる提案をしてきた経験があるからです。
実際に、物流業界のクライアント向けに業務フローを見直す提案を行い、年間コストを15%削減した実績があります。
このような提案力を活かし、貴社でも新規顧客の獲得に貢献したいと考えております。

コツ② 実績は必ず“数字”で表現する

どれほど頑張った仕事も、読み手が客観的にイメージできなければ伝わりません。そこで重要なのが、成果を“数値化”することです。

【数値化のコツ】

  • 売上、顧客数、成約率、成長率、件数、評価点数など
  • 曖昧な表現は避け、可能な限り定量的に示す

NG例と改善例:

NG表現改善表現
「売上を伸ばした」「前年比130%の売上を達成」
「たくさんの顧客を担当した」「年間で約200件の顧客対応」
「効率化に貢献した」「業務時間を20%削減する仕組みを構築」

数字を入れるだけで、説得力と信頼感がグッと増します。

コツ③ 応募企業に合わせて内容を“カスタマイズ”する

職務経歴書は一度作って終わりではありません。応募先企業に合わせて、「伝えるべき内容」を取捨選択し、カスタマイズすることが重要です。

【企業ごとに変えるべきポイント】

  • 強調するスキルや実績の選び方
  • 自己PRの中身
  • 使用する業界用語・キーワード

例:

IT企業に応募する場合:

使用したツール・システム(例:Salesforce、Slack、業務効率化ツールなど)を具体的に記載
システム導入・DX化支援の経験があればアピールする

接客業・サービス業に応募する場合:

顧客満足度向上の取り組み
クレーム対応、リピート率、表彰実績などを重視

企業ごとのニーズを理解した上で、読み手の関心に刺さる内容にチューニングしましょう。

コツ④ シンプルで読みやすい構成・レイアウトにする

いくら内容が充実していても、読みづらければスルーされる可能性大。職務経歴書は、見やすさ・整った構成も高評価のポイントです。

【見やすさの工夫】

  • 適度に見出しをつけて項目を明確に
  • 業務内容や成果は箇条書きで整理
  • 用紙サイズはA4で1〜2枚に収めるのが理想
  • フォントは10.5〜11ptの明朝体かゴシック体(統一する)

OK構成例:

■ 株式会社〇〇(2018年4月~2023年3月)

【職務内容】

– 法人営業として月平均30社に提案活動を実施

– 顧客管理やCRMの運用も担当

– 社内マニュアルの作成、後輩のOJT対応

【実績】

– 年間売上1.1億円(前年比130%)

– 顧客満足度アンケート平均4.7点(5点満点中)

コツ⑤ 誤字脱字・表現ミスを徹底チェック

意外と多いのが、誤字脱字や表現の乱れによる減点。特にビジネス文書である職務経歴書においては、文章の正確性と丁寧さが“ビジネスマナー”として見られます

【チェックポイント】

  • 主語・述語の一致
  • 日付や会社名の誤記(履歴書と整合性が取れているか)
  • 誤字・脱字・てにをはの違和感
  • 敬語や文法のミス

おすすめの対策:

  • Wordの「文章校正」機能を使う
  • 一晩おいてから読み直す
  • 第三者(友人・転職エージェント)に見てもらう

誤字脱字があると「雑」「細かい部分に注意できない」といったマイナス印象につながるため、最後の仕上げとして必ずチェックしましょう。

7. 職務経歴書のNG例と改善ポイント|採用担当が見逃さない“減点要素”とは?

職務経歴書のNG例と改善ポイント|採用担当が見逃さない“減点要素”とは?

どれほど豊富な経験やスキルを持っていても、それがうまく伝わらなければ採用にはつながりません。実は、職務経歴書で落ちる人の多くは、内容そのものよりも“伝え方”に問題があるケースが多数です。

ここでは、採用担当者が見ている「NGパターン」と、それを「採用される書類」へと変えるための改善ポイントを詳しく解説します。

NG例①:抽象的・ふわっとした表現が多い

【NGパターン】

多くのお客様に信頼され、業績に貢献しました。
目の前の業務を一生懸命こなし、着実にスキルを身につけました。

これらの文章は一見ポジティブに見えますが、「何をどうしたのか」が曖昧で、具体性に欠けています。採用担当者は客観的・論理的な説明を求めており、「実績」や「行動の背景」が見えないと評価しにくくなります。

【改善ポイント】

  • 数字や成果を具体的に入れる
  • 「いつ」「誰に」「何を」「どうやって」「どうなったか」の5W1Hで考える

【改善例】

月平均30件の法人営業を担当し、年間契約額1億2千万円を達成。課題ヒアリングを重視した提案により、リピート率は85%を維持。

NG例②:時系列や構成がバラバラで読みにくい

【NGパターン】

・株式会社ABC
2020年〜2022年 営業
営業で様々な業務に携わりました。
社内で表彰されたこともあります。
チームでの協力も大切にしました。

順序があいまいで、話が前後してしまうと、読み手にとって理解が難しくなります。応募者がどのような職歴を持ち、どんな貢献をしてきたのかが分かりにくいと、選考の優先度が下がってしまいます。

【改善ポイント】

  • 職歴は「古い順 → 新しい順」または「新しい順 → 古い順」に統一
  • 見出しや箇条書きで整理し、視認性を高める

【改善例】

■ 株式会社ABC(2020年4月~2022年12月)

【所属部署】法人営業部

【業務内容】

– 既存顧客の定期フォロー、新規開拓営業

– 月間約30件の提案・商談を実施

【実績】

– 売上目標達成率:平均125%

– 社内MVPを2021年に受賞

NG例③:ネガティブな退職理由・感情的な表現

【NGパターン】

上司との関係がうまくいかず、退職しました。
残業が多く、体力的に厳しかったため転職を決意。

こうしたネガティブな表現は、読んだ側にマイナスの印象を与えてしまいます。また、感情的なトーンは「協調性がない」「ストレス耐性が低い」と誤解される可能性も。

【改善ポイント】

  • 退職理由は前向きに変換する(例:キャリアアップ・新たな挑戦)
  • ネガティブな事実は避けず、建設的に伝える

【改善例】

業務に一定の達成感を得られたこと、また今後はより専門性を高められる環境で成長したいと考え、転職を決意しました。

NG例④:志望企業との関連性が見えない

【NGパターン】

これまでの経験を活かして、さらに成長したいと考えています。

このような抽象的な志望動機は、「どの企業にも通用する使い回し」と見なされてしまいます。採用担当者は「なぜこの企業を選んだのか」「どんな貢献ができるのか」を知りたがっています。

【改善ポイント】

  • 応募先企業の事業内容や業務に関連付けて書く
  • 自身の経験やスキルとの“接点”を示す

【改善例】

これまで培ってきた提案営業力を活かし、貴社の新規顧客開拓に貢献したいと考えています。特に、貴社が注力するSaaS領域は私自身が強みとする分野であり、顧客ニーズを捉えた提案が可能です。

NG例⑤:誤字・脱字、形式ミスが多い

【NGパターン】

「マネージャーとして、メンバーの意識改革をはかりました。」
→ 「図る」は「測る/図る/諮る」など使い分けが必要

些細なミスと思われがちですが、誤字脱字・言葉の誤用・フォーマットの乱れは“ビジネスマナーの欠如”として大きく減点対象になります。人事担当者は文書の細部から「仕事の丁寧さ」や「報連相の正確さ」まで想像しています。

【改善ポイント】

  • 最後に声に出して読んで確認
  • 一晩置いてから再チェック
  • Wordの校正ツールや、第三者によるレビューを活用

8. フォーマット・形式の選び方:手書き?Word?PDF?

基本はWordかPDF形式が主流。
オンライン応募が主流の現在では、以下のように使い分けましょう。

形式特徴注意点
Word (.docx)編集可能、企業で加工しやすいレイアウトが崩れる可能性あり
PDF (.pdf)レイアウト保持、印刷に強い修正が難しい、ファイルサイズに注意
手書き非推奨読みにくい・手間がかかる

9. よくある質問(Q&A)

Q1:アルバイト経験は書くべき?
A:職務と関連がある場合やスキルが活かせるなら書きましょう。

Q2:職歴が多い・ブランクがある場合は?
A:理由や期間中の活動を明記。自己PRで補うことが大切。

Q3:未経験職への応募はどうする?
A:職務経歴の中で活かせるスキルを「転用」して伝えるのがコツです。

10. まとめ:職務経歴書は“戦略的に魅せる”書類

職務経歴書は単なる職歴の羅列ではありません。自分の強みや価値を「伝える」「魅せる」ための戦略ツールです。採用担当者の視点を意識し、事実と成果を整理して記載することで、面接への道が大きく開けます。

今すぐこのマニュアルを活用して、あなただけの魅力あふれる職務経歴書を完成させましょう。

厚生労働省のHPでも「職務経歴書の作り方」をPDF形式で詳しく紹介してますので参考にしてみてください。

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この記事の著者

転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部

「転職ノウハウなら!ジョブジョブ編集部」は、医療、介護、保育の求人サイト「ジョブジョブ」の運営メンバーによる記事編集部門です。医療・介護・保育・福祉・美容・ヘルスケアの仕事に関わる方に向けた、今後のキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

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